ISS第22次/第23次長期滞在
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「野口聡一」の記事における「ISS第22次/第23次長期滞在」の解説
きぼうのエアロックより、子アーム(手前のユニット)を搬出 キューポラから外部を撮影する野口飛行士 2008年5月、JAXAはISS長期滞在クルーに、野口飛行士を任命することを発表した。日本人飛行士がISSに長期滞在を行うのは、若田光一に次ぎ二人目である。ソユーズ宇宙船の船長を補佐して操作を行うフライトエンジニアとして2009年(平成21年)12月20日にソユーズTMA-17で出発し滞在を開始した。 ISSでは、ISS各部および日本実験棟「きぼう」のメンテナンスと各種実験を実施。きぼうの整備として2010年2月に衛星間通信システム(ICS)を本格稼働させハイビジョン映像で筑波と交信、3月にはロボットアーム子アームを設置しきぼうの基本構成を完備させた。きぼうにおける実験では、微少重力を利用したマランゴニ対流のデータ取得や蛋白質結晶生成などを行う(実験の詳細は脚注の外部リンクを参照)。その他、ISSに来訪する宇宙船および補給機の受け入れ準備やミッション補助作業も担当している。また、インターネット上で提供されているコミュニケーション・サービス、Twitterを通じた即時的な情報発信や現地撮影による画像・動画の発表を行い、地上の人々との日常的な交流を実現した。広報活動として、地上との交信イベントを行うほか、ISS到着時には同僚と共にサンタクロース姿で移乗、正月には書き初め、バンクーバーオリンピック開催時には「世界最高高度のスキージャンプ」姿を見せる(Twitterでの公開画像)など年中行事や国際的なイベントを積極的に楽しむ様子を見せ、3月15日には関西テレビ・フジテレビのバラエティ番組『SMAP×SMAP』に中継で出演、SMAPメンバーとの応答に加えてきぼう内での手巻き寿司調理を披露した。 宇宙滞在中の同年4月、STS-131によって山崎直子がISSを訪れ、初めて宇宙空間に日本人が複数名滞在した。5月15日午後8時6分(JST)に通算の宇宙滞在期間が159日10時間46分を超え、それまでの若田光一が保持していた記録を抜き日本人最長となった(2014年5月に再び若田が最長記録保持者となった)。帰還は往路同様ソユーズ宇宙船に搭乗し、6月2日午後0時25分 (JST) カザフスタン共和国に着陸した。
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