衛星間通信システム (ICS)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 04:28 UTC 版)
「きぼう」の記事における「衛星間通信システム (ICS)」の解説
衛星間通信システム(Inter-orbit Communication System:ICS)は、データ中継衛星こだま(DRTS)を介して筑波宇宙センターとデータ・画像・音声などの双方向通信を行う日本独自の通信システムである。船内実験室の与圧系サブシステム(ICS Pressurized Module subsystem:ICS-PM)でデータ処理を行い、2J/Aミッションで船外実験プラットフォームに設置された直径約80cmのアンテナを持つ曝露系サブシステム(ICS Exposed Facility subsystem:ICS-EF、船外実験プラットフォームのEFU#7に設置された)で中継衛星・地上とを繋ぐ。ICS-EFの送受信用アンテナは自らの姿勢が変動してもこだまを自動追尾できるようになっている。ICSとこだまを利用して、こだまが2017年8月5日に退役するまでの間、きぼうで行われた実験データのダウンリンクに使われていた。また、2014年6月にNASAからこだまをTDRSの予備回線として使いたいと打診があり予備として用いられたが、TDRSが健全であったため実際に予備回線として使われることはなかった。通信速度は、地上へのダウンリンクが50Mbps、地上からのアップリンクが3Mbpsとなっており、きぼうから地上へのハイビジョン映像の送信にも使われている。 主要諸元 大きさ - ICS-PM・2.0m×1.0m×0.9m、ICS-EF・アンテナ収納時1.1m×0.8m×2.0m、ICS-EF・アンテナ展開時2.2m×0.8m×2.0m 重さ - ICS-PM・330kg、ICS-EF・310kg 通信速度・周波数・変調方式 - ICSから地上・50Mbps・約26GHz・QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四位相偏移変調)、地上からICS・3Mbps・約23GHz・BPSK(Binary Phase Shift Keying:二位相偏移変調) DRTS可視時間(理論値) - 1日あたり計約7.8時間(DRTSが1機の場合)、1回あたり最大約40分 .mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}各方向から見たきぼう 進行方向側(前方)から見たきぼう、左上はHTV(こうのとり)2号機。(2011年3月) 進行方向の反対側(後方)から見たきぼう。写真上部が天底側、下部が天頂側。(2009年7月) 天頂側から見たきぼう(2011年5月) 地心側から見たきぼう(2010年2月)
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