Apple Pay版 Suica
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「モバイルSuica」の記事における「Apple Pay版 Suica」の解説
「Apple Pay#日本での展開」も参照 AppleのiOS搭載スマートフォンであるiPhoneについては、従来はiPhoneにはおサイフケータイ対応のFeliCaモジュールが搭載されていなかったため、モバイルSuicaには非対応だった。2016年9月7日(PST)に行われたApple Special Eventにおいて、最新機種となる「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」と、スマートウォッチであるApple Watchの最新機種「Apple Watch Series 2」のうち、共に日本だけで販売される端末(2016年9月16日発売)にFelicaにも対応したリーダライタモジュールを搭載したうえで、モバイルSuicaのシステムをApple Payの仕様に対応するように改良することで、Suicaが搭載可能になることを発表、2016年10月25日に提供されたiOS10.1のアップデートでサービス開始した。なお、iPhone 7以降に販売されたiPhone 8/8 Plus/iPhone X以降、ならびにApple Watch Series 3以降は、世界で販売されている端末にもFelicaにも対応した汎用リーダライタモジュールが搭載されている。 設定方法はAndroid版と大きく異なり、まず各端末でSuicaアプリをダウンロードし、モバイルSuica会員登録(新規登録の場合)を行った上で、Apple Payの設定アプリ「Wallet」の起動中に別途用意したカード型のSuica(Suica定期券を含む)に端末を重ねると、Apple PayのアプリケーションがSuicaの残額や定期券の情報を読み取り、カード型Suicaの代替として使用できるようになる、というものである。情報を読み取った後のSuicaカードは、一切使用が出来なくなる。カードのデポジット500円分は、読み取り時にチャージ残額へ上乗せして返却されているため、駅窓口に返納する必要はなく、自身で処分することができる(ICチップが壊れているわけではないため、ハサミを入れてから処分することが望ましい)。または既存のAndroid端末からのモバイルSuica引き継ぎも可能である。 読み取りに用いるSuicaは、Suica(無記名)、My Suica(記名式)、Suica定期券の3種類が使用可能であり(子供用Suica、及び通学定期券を搭載したSuicaは読み取り不可)、複数のSuicaを登録することができる(使用時に切り替える必要がある)。Apple Payには、自動改札機でのスムーズな通過を念頭に、使用時ごとの認証を省略できる「エクスプレス」認証モードが用意されている(対象となるSuica1種類のみを設定することが可能、随時変更可)が、「エクスプレス」認証を使用しなくても自動改札を通過することは出来る(ただし、改札通過毎にWalletアプリを開き、改札に通すSuicaを表示の上認証(Touch IDもしくはFace IDまたはパスコード)を行う必要がある)。 チャージや定期券の更新は、Suicaアプリで登録したクレジットカードまたはApple Pay(Walletアプリ)によるクレジットカード・プリペイドカードでの決済となり、登録クレジットカードをVIEWカードにすることでオートチャージを利用することも出来る。また My SuicaとSuica定期券のみ、クレジットカード登録のメニュー項目からのデビットカードの登録も可能である。但し、銀行チャージやキャリア決済チャージにはには対応しておらず、Suica(無記名)では、デビットカードの登録にも対応しない。現金チャージについては、スマートフォン対応のSuicaチャージ機にて対応している。無記名式Suica扱いとなる場合は紛失時などの払い戻しができない。 このように、iOSで提供されるSuicaサービスは厳密には「モバイルSuica」とは異なるものとなる。リリース発表時点ではサービスの詳細について明らかになっておらず、JR東日本ではiPhoneに搭載されるApple Pay対応版のSuicaについて「既存のモバイルSuicaで提供しているサービスが使えるようになる」と説明していた。サービス開始後は、Suicaアプリ経由で定期券やSuicaグリーン券・モバイルSuica特急券の購入・利用が可能 なほか、2017年10月23日からは東海道・山陽新幹線のEX-ICサービスの利用が可能となった。これらのサービスの中には、フィーチャーフォン版・Android版では、年会費を要するものも含まれるが、Apple Pay版Suicaでは年会費が不要である。 iPhone7以降では、メルカリのスマホ決済サービス『メルペイ』経由で、チャージする事が可能。
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