AKINOと創聖のアクエリオン
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「AKINO (歌手)」の記事における「AKINOと創聖のアクエリオン」の解説
2003年から『bless4』として活動していたAKINOを音楽プロデューサー・菅野よう子が見出し、河森正治原作・テレビアニメ『創聖のアクエリオン』のOP主題歌の担当に抜擢される。2005年4月27日、1stシングル「創聖のアクエリオン」でビクターエンタテインメントより15歳で(レコーディング時は14歳)ソロデビューを果たす。 以降、『アクエリオンシリーズ』のテレビアニメ、OVA、劇場版で一部を除くほぼ全てに一貫して楽曲提供をしており、自身が主題歌を担当していない第3期『アクエリオンロゴス』にも挿入歌で参加するなど、同作品のイメージが色濃いアーティストとなる。 プロデュースを担当した菅野は、当初AKINOの弟であるAIKIの歌声(当時はまだ声変わりしておらず、菅野曰く「素晴らしいボーイソプラノ」だった)で何かやりたいと思っていた為、AIKIに歌唱を依頼しようと思っていた。ところが、AIKIが声変わりしてしまった為、急遽バックコーラスを依頼する予定だったbless4にオーディションに来てもらい、AKINOがこの曲を歌うことになったという。 本作「創聖のアクエリオン」のレコーディングについてAKINOは、「自分は物覚えが悪い方なので、貰った音源を必死に覚えようとレコーディング当日の朝までずっと一所懸命に練習していました。でも、レコーディングブースに入った瞬間、全部パッ!っと頭の中から消えたんです。本当に真っ白になって、ブースの中で自分が何を歌っているか、全然分からない状態でした。唯一覚えているのがサビのところだけ。そこは歌えたと思うんですけど、でもだから、自分の番が終わった時は自分自身にガッカリしたんです。「このくらいも歌えない……このレベルなんだな」って。ブースを出てもエンジニアさんや皆さんに会いたくない、穴があったら隠れたいという思いでした。絶望しました。 元々(ソロでの歌唱の)お話をいただいた時、最初は「無理無理」と思いました。でも、楽曲プロデュースを担当された菅野よう子さんが、自分の高音を好きでいてくれて。音源を聴いても普通なら絶対選ばないと思うんですけど、自分の可能性を見てくれたんですよね。それから成長する機会をたくさん貰いました。自分の人生を変えてくれた、本当に大きい出来事だったと思います」と述べている。 2005年4月4日に『創聖のアクエリオン』の放送が始まり、3週間後の4月27日に本曲のシングルCDが発売された。オリコンシングルチャートでは2005年4月28日付のデイリーチャートで19位、ウィークリーチャートでは初登場26位となった。6月最終週をもって100位圏外となるも、集計結果が発表される200位圏内におよそ5ヶ月近くランクインした。それからおよそ2年後、2007年8月下旬から多岐川華子出演のSANKYO『CRフィーバー創聖のアクエリオン』のCMが全国的にオンエア開始され、そのCMソングとして起用された。それにより、アニメが放映されなかった地域にもこの曲の存在が知られ再び注目されることとなった。CMのオンエア開始後、シングルCDの売り上げが急速に高まり、2007年9月第1週のオリコンシングルチャートで170位を記録し200位圏内に再浮上、第4週の同チャートでは92位を記録し、トップ100位以内に再ランクインした。さらに、2007年10月第4週の同チャートで22位を記録し、それまでの最高位26位を約2年半ぶりに更新した。デイリーチャートにおいても、2007年10月12日付のオリコンデイリーチャートで18位に、10月14日付で14位にランクインし、過去最高の19位を更新した。オリコン登場回数は54回。 シングルCDのセールスのみならず、音楽DL配信でもほとんどの配信サイトにおいてCMソングに起用後は軒並み上位にランクインした。特筆すべきことは、i-Tunes Storeにおける音楽DLランキングにおいて、これまで1位を保っていた宇多田ヒカルの「Beautiful World」を抜き、2007年10月第1週目に1位を記録したことである。11月第1週目でFUNKY MONKEY BABYSの「もう君がいない」とEvery Little Thingの「恋をしている」に抜かれ3位にランクダウンするまで、10月中5週連続で1位を記録していた。 2014年2月度日本レコード協会リリースにおいて、着うたフル + インターネット配信合算での100万DL達成が発表された。 「創聖のアクエリオン」のヒットに関してAKINOは、「多くの方が聴いてくれるようになったばかりの頃は、ヒットしている感覚がちょっと分からなかったですね。それから少しして、友達と歩いている時に曲が流れてきたりするようになって、やっと「あっ、自分の歌なんだ!」と思えるようになりました。嬉しいような恥ずかしいような気持ちでしたけど」と答えている。 ミュージシャン・シンガーソングライターの大石昌良は、「印象的なサビのフレーズの裏で一気にキーが転調し、サビの持つパワーを最大限生かすような構成」と評した。 「創聖のアクエリオン」の調1A・1Bメロ→ 1サビ→ 2A・2Bメロ→ 2サビ・3Cメロ3サビ・大サビ ロ短調(Bm) 嬰ハ短調(C♯m) ロ短調(Bm) 嬰ハ短調(C♯m) また、本曲は福山芳樹、石田燿子、遠藤正明等、様々な有名アーティストによってカバーされている。
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