2020年東京オリンピックと新型コロナウイルスの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:29 UTC 版)
「札幌ドーム」の記事における「2020年東京オリンピックと新型コロナウイルスの影響」の解説
2021年に開催された、東京オリンピック(五輪)の男女サッカー競技の会場として使用されている。 五輪開催前の2019年の時点では、2020年に東京五輪が開催された場合、開催期間前後(6 - 8月)のファイターズ主催試合5カード(10試合)で東京ドーム、北海道内で札幌以外の地方に所在する球場(旭川スタルヒン球場・帯広の森野球場・釧路市民球場)、北海道外でNPB球団の本拠地に使われていない地方球場(沖縄セルラースタジアム那覇・静岡草薙球場)を使用することが計画されていた。この計画ではファイターズのナインが30日間に延べ9,000kmもの距離を移動することを想定していた。しかし、2020年初頭から日本国内で新型コロナウイルス(COVID-19)への感染が拡大した影響で、東京五輪の開催は2021年、NPBの2020年レギュラーシーズン開幕は6月19日(金曜日)まで延期。NPBが2020年シーズン日程の再編成に際して、感染拡大防止策の一環で(ファイターズを含む)全12球団の公式戦会場を球団本拠地の球場に限定したこともあって、ファイターズは当該期間の主催試合で札幌ドームと東京ドームのみ使用した。 また、2021年6月3日(木曜日)には、「キリンチャレンジカップ」として男子サッカーの国際親善試合(日本A代表対ジャマイカ代表戦)を19:30から予定。ジャマイカ代表チームでは、関係者全員が来日前にPCR検査を受診したうえで、陰性が証明された人物だけを日本向けの飛行機へ搭乗させていた。しかし、一部の選手に向けて発行された陰性証明書に不備が見付かった影響で、開催2日前(6月1日)までに10人の選手と一部の役員・スタッフしか来日できなかった。主催団体の日本サッカー協会(JFA)は、「代表チームの選手が10人しかいない状況では国際親善試合が成り立たない」との理由で、同日に日本A代表対ジャマイカ代表戦の中止を発表。ジャマイカ代表の来日が困難な事態に備えた「リスクマネジメント」の第2優先案を基に、東京五輪の代表候補選手が集結しているU-24サッカー男子日本代表チームと男子A代表チームによる対戦を、無観客の強化試合として6月3日に札幌ドームで実現させた。TBSテレビと系列全局が「キリンチャレンジカップ」の開催を前提に札幌ドームからの中継枠を19:00 - 21:30の時間帯に確保していたことや、U-24代表が6月5日開催分の「キリンチャレンジカップ」(ベスト電器スタジアムでのU-24ガーナ代表戦)に向けて日本国内で調整していたことを踏まえた変更で、JFAの主催による日本男子代表チーム同士の試合は1980年12月(日本代表対日本代表シニア戦)以来であった(試合は3対0で日本A代表が勝利)。 2020年東京五輪での男女サッカー競技については、2021年7月中に1次ラウンド10試合(男子6試合・女子4試合)が開催された。東京五輪・パラリンピック組織委員会では、日中の開催試合(デイセッション)について、収容人数の50%以内で最大1万人の観客を入れて実施することを同月9日の午後にいったん発表。しかし、当日の夜になって、上記の全10試合を無観客での開催に切り替えることを急遽決定した。東京都内で新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出されるなどCOVID-19への感染者が増加していることを背景に、組織委員会が前日(8日)に東京都および(まん延防止等重点措置が適用されている)神奈川県・千葉県・埼玉県内の会場を使用する競技の無観客開催を決めたことを受けて、北海道知事の鈴木直道(宣言・措置の対象地域や肩書はいずれも当時)が「(上記の1都3県を含む)首都圏との観客や関係者の往来を防ぐことが困難」との理由で無観客での開催を要請したことによる。
※この「2020年東京オリンピックと新型コロナウイルスの影響」の解説は、「札幌ドーム」の解説の一部です。
「2020年東京オリンピックと新型コロナウイルスの影響」を含む「札幌ドーム」の記事については、「札幌ドーム」の概要を参照ください。
- 2020年東京オリンピックと新型コロナウイルスの影響のページへのリンク