2014年:プロポフォール過量投与とは? わかりやすく解説

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2014年:プロポフォール過量投与

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 21:14 UTC 版)

東京女子医大事件」の記事における「2014年:プロポフォール過量投与」の解説

2014年2月頸部リンパ管腫摘出手術受けた男児が、3日後の2月21日急性循環不全死亡した術後投与されプロポフォール商品名ディプリバン)が原因だった可能性があり、東京都病院への立ち入り調査実施警視庁業務上過失致死容疑捜査し証言により男児には成人用量の2.7倍もの過量投与されていたことが判明したプロポフォール全身麻酔剤であり、人工呼吸器を使う際の鎮静剤としても使用されるが、過量においては呼吸心拍著しく低下する恐れもあり、また中毒になった際の解毒剤がなく救出手段がないため、製薬会社による添付文書では集中治療中の小児への投与禁忌明記している。また投与対す事前説明はなく、必要とされる家族同意書得られていなかった。 同年6月大学医学部長や理事長会見開いて謝罪した同大医学部非公式会見大学側トップ承認よるものではなく、むしろ内部対立背景)、および捜査結果からは、過去5年間にわたり14歳未満55人に63回ほど投与しており、過量投与常態化していたと発表された。さらには同大学理長の会見により、詳しい死因不明ながら、同様の小児投与事例のうち12人が最短数日後最長3年以内死亡していたことも公表された。 なお、報道でもよく混同されているが、こうした投与そのもの法律上禁止されているわけではなく、あくまで製薬会社臨床現場共同で、世界各国統計調査により死亡例報告相次いだ使用ケースにおいては説明書において使用禁忌明記されるのに留まるのが現状である。同大学においても医師個人判断こうした使用ができるものではなく個別症例により他の薬剤では代用効かない際に学内倫理委員会審査出して承認される必要があり、家族同意書必須である。 翌2015年2月6日第三者委員会事故調査報告書をまとめ、病院過失認定した病院側は、安全対策について改善実施している。 この事故により、厚生労働省再度特定機能病院承認取り消し含めた処分検討し同年4月14日厚生労働省社会保障審議会医療分科会)において、特定機能病院取り消し相当する意見書をまとめることが決まった。 またこの件を受け、日本私立学校振興・共済事業団同大学の運営問題があるとして、同大学への補助金を4億円減額した。 死亡した男児両親が、約1億8,000万円損害賠償求めて提訴した民事裁判が、東京地方裁判所2021年1月19日開かれ結審した。判決言い渡しは、2021年6月24日予定2021年1月26日東京地方検察庁麻酔科医2人業務上過失致死罪在宅起訴した。警視庁2020年10月今回在宅起訴された2人を含む麻酔科医6人を書類送検したが、東京地方検察庁残りの4人について「過失度合いが低い」とし、1月26日付で不起訴起訴猶予)とした。 2021年6月24日東京地方裁判所麻酔科医ら5人に6000万円賠償義務があるが、病院側が弁済したことを理由賠償義務事実上取り消す判決下し判決確定した

※この「2014年:プロポフォール過量投与」の解説は、「東京女子医大事件」の解説の一部です。
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