黄金世代後の世代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 03:50 UTC 版)
黄金世代以降、育成年代の選手は国際大会の成績を比較され、将来への期待値により良い方にも悪い方にもネーミングが付けられてきた。しかし、必ずしもその名の通りに成長する訳ではなく、期待されながらプロで伸び悩む選手もいれば、不名誉な称号を見返し大成する選手もいる。FIFAワールドカップ・ドイツ大会で円熟期の黄金世代が惨敗してから4年後の南アフリカ大会では「谷間世代」「谷底世代」と呼ばれた選手たちが決勝トーナメント進出・ベスト16という成果を残した。黄金世代後の世代の成績については、サッカー日本代表#成績などを参照。 谷間世代 1981-1984年度生まれで、2004年のアテネ五輪に出場したU-23日本代表と、その同世代の選手たち。1981年生まれは田中マルクス闘莉王、駒野友一、阿部勇樹、茂庭照幸、鈴木啓太、松井大輔、山瀬功治、石川直宏、前田遼一、高松大樹、 那須大亮。1982年生まれは岩政大樹、大久保嘉人、田中達也、佐藤寿人。1983年生まれは川島永嗣、徳永悠平、今野泰幸。1984年生まれは長谷部誠、菊池直哉が該当する。 U-17世界選手権は1997年・1999年と2大会連続で出場を逃し、2001 FIFAワールドユース選手権はグループリーグ敗退と、黄金世代に比べて国際大会の成績が振るわず、このように呼ばれるようになった。アテネ五輪もグループリーグ敗退に終わるが、2006 FIFAワールドカップ・ドイツ大会以降日本代表に定着し、2010 FIFAワールドカップ・南アフリカ大会ではベスト16進出を果たした。 平山世代 1985-1986年生まれで、高校時代より「怪物」と呼ばれた平山相太と同学年の選手たち。カレン・ロバート、増嶋竜也、水本裕貴、伊野波雅彦、梶山陽平、水野晃樹、兵藤慎剛、中村北斗、豊田陽平らが該当する。国見高校の平山・兵頭・中村、市立船橋高校のカレン・増嶋など、高校サッカー選手権で注目されたタレントが多く、2005 FIFAワールドユース選手権でベスト16の成績を残したが、五輪代表やA代表にはあまり定着できなかった。 谷底世代 1986-1988年度生まれで、2008年の北京五輪に出場したU-23日本代表と、その同世代の選手たち。1986年生まれは岡崎慎司、家長昭博、本田圭佑、長友佑都、細貝萌、青山敏弘、髙萩洋次郎、西川周作、東口順昭ら、1987年生まれは森重真人ら、1988年生まれは森本貴幸、内田篤人、吉田麻也、乾貴士ら、1989年生まれは香川真司、権田修一、金崎夢生、永井謙佑が該当する。 U-17世界選手権は2003年・2005年と2大会連続で出場を逃し、北京五輪は3戦全敗・グループリーグ敗退と、前の谷間世代や後の新黄金世代よりも成績が悪かったためこう呼ばれた。しかし、2010年のFIFAワールドカップ・南アフリカ大会の前後から海外主要リーグで活躍する選手が増加し、2018年のFIFA ワールドカップ・ロシア大会まで3大会連続して日本代表の中心勢力となった。 調子乗り世代 1987-1988年生まれで、2007 U-20ワールドカップに出場した選手たち。柏木陽介、槙野智章、安田理大、梅崎司、田中亜土夢、森島康仁、ハーフナー・マイク、太田宏介、林彰洋らが該当する(内田・香川ら北京五輪組も含む)。ゴールを決める度に趣向を凝らしたパフォーマンスを行なうなど明るい印象を振りまいた事からこの呼び名で呼ばれた。 新黄金世代 1990-1991年生まれで、2006年に黄金世代以来6大会ぶりにAFC U-17世界選手権を制覇し、3大会ぶりにU-17ワールドカップに出場した。柿谷曜一朗、齋藤学、山田直輝、水沼宏太、岡本知剛、米本拓司、鈴木大輔らが該当する。AFC U-17世界選手権で「ゴールデン・トライアングル」「ファンタスティック4」と呼ばれた中盤(柿谷・水沼・山田・岡本)など、将来が嘱望された。2012年のロンドン五輪で4位を獲得した大津祐樹、酒井宏樹、酒井高徳、山口螢、東慶悟、扇原貴宏らロンドン五輪組、そのほか大迫勇也、原口元気、工藤壮人らもこの世代に属する。 プラチナ世代 1992年生まれを中心とした世代で、2005年に韓国で開催された第1回世界幼少年サッカー大会にU-13日本代表として出場して優勝し、黄金よりも価値のあるプラチナになって欲しいという期待からこう命名された。宇佐美貴史、宮吉拓実、宮市亮、高木善朗、小野裕二、武藤嘉紀、柴崎岳、杉本健勇、小川慶治朗、昌子源などが該当する。2009 FIFA U-17ワールドカップではグループリーグ3戦全敗を喫したが、ネイマールらを擁するブラジルと2-3の接戦を演じた。2018 FIFAワールドカップの日本代表にはこの世代から6人が選ばれている。 東京オリンピック世代/最強世代 1997-2000年生まれで、2020年の東京五輪に出場する選手たちを「黄金世代」「最強世代」と呼ぶことがある。堂安律、冨安健洋、上田綺世らが該当する。また厳密にはパリ五輪世代に該当する2001年生まれの久保建英もこの世代に含まれることがある。日本で開催されるオリンピックに出場する世代であることからこう呼ばれたが、東京五輪予選を兼ねたAFC U-23選手権2020では1分2敗でグループリーグで敗退した(自国開催のためオリンピック出場は確定している)。
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