電磁気の研究とは? わかりやすく解説

電磁気の研究

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 17:32 UTC 版)

ハインリヒ・ヘルツ」の記事における「電磁気の研究」の解説

1881年行われたマイケルソン実験1887年マイケルソン・モーレーの実験前身)でエーテル存在否定されたのをうけて、ヘルツ電磁波の伝播をする機構を見つけるためにマクスウェルの方程式再計算行った1886年ヘルツ接地されない端子群から成る「ヘルツアンテナ」受信装置開発している。また、極超短波送信用のダイポールアンテナ開発した。それらのアンテナ理論的観点から言えば最も単純な実用的アンテナである。 1887年電磁波発信受信実験行いアナーレン・デア・フィジーク という学術誌発表した発信装置誘導コイルアンテナ組み合わせたもので、受信装置スパークギャップのあるコイルであり、電磁波受信する火花放電観測できる火花をより観察しすいように、ヘルツ暗くした箱の中に装置置いた。すると、箱の中では火花観測できる発信装置受信装置最大距離が短くなることを発見したまた、発信装置受信装置の間にガラス板を置くと、紫外線吸収され、やはり火花観測できる距離が短くなったことから、紫外線電子補助していると考えた。さらに紫外線吸収しない石英ガラスでは距離が短くならないことも発見したヘルツ数カ月実験繰り返しその結果をまとめた。この実験通してマクスウェルファラデー予言した通り電磁波空間伝播することが証明され無線発明基礎となった。ただし彼はそれ以上この現象研究することはなく、観察され現象についていかなる解釈提示していない。 ヘルツ実験装置では、送信装置から12メートル位置亜鉛反射板置いて定常波形成していた。電磁波波長は約4メートルである。その間様々な位置受信装置をおいて振幅波動方向観測した。そして、電磁波速度光速等しいという結果得た電場強度極性測定している。 また同じ1887年ヘルツ紫外線照射により帯電した物体電荷容易に失うという光電効果(後にアインシュタインによって説明された)を発見した。これは、電磁波をより強く発信する方法探していて、紫外線発信装置当てる電磁波強くなることを見出したのが発端である。 ヘルツ様々な媒体での波動伝播から、波面伝播形状一種ヘルツコーンを発見したヘルツまた、電磁波様々な物体透過し物質によっては反射されることを発見したヘルツ自分実験実用的価値理解していなかった。彼は次のように述べている。 「それは何の役にも立っていない……単にマックスウェル先生正しかったことを証明しただけの実験だ。我々の肉眼では見えない不思議な電磁波確かに存在する。しかし、単に存在するだけだ」 その発見今後について聞かれると、ヘルツ次のように答えている。 「たぶん、何もない彼の発見理論付け後世の者が行い、それが無線通信時代もたらした1892年ヘルツ陰極線極めて薄い金属箔アルミニウム箔など)を透過することができること実験示したヘルツ教え子だったフィリップ・レーナルトはその研究をさらに推し進め様々な素材での透過性調べた

※この「電磁気の研究」の解説は、「ハインリヒ・ヘルツ」の解説の一部です。
「電磁気の研究」を含む「ハインリヒ・ヘルツ」の記事については、「ハインリヒ・ヘルツ」の概要を参照ください。

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