長野事件の捜査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 11:59 UTC 版)
「富山・長野連続女性誘拐殺人事件」の記事における「長野事件の捜査」の解説
一方、長野事件の捜査本部は警察庁から、「B誘拐事件(長野事件)のころ、Mと北野が長野・高崎方面にいた」という情報を受け、実際に被害者Bの失踪前後に長野市内で、身代金の受け渡しが行われた時期にも高崎駅周辺で、それぞれMのフェアレディZが目撃されたことを把握した。そこで、同じフェアレディZが現場周辺で目撃されていた富山事件に着目し、同月16日には富山事件の合同捜査本部(富山署)に対し、Mの声の録音テープを提供するよう求め、21日からは他県の類似事件(富山事件やイエスの方舟事件など)との関連捜査を開始。3月24日以降、被疑者のアベック(M・北野)の足取りを捜査していた。 3月27日14時50分、長野県警捜査本部は後述のように、Bの安否が不明なまま、公開捜査に切り替えた。その後、市民から次々と情報提供がなされ、「3月5日18時30分 - 19時にかけ、長野駅付近で、Mの運転する赤いフェアレディZに被害者Bが(失踪した際の服装で)乗り込むところを見た」という旨の証言が複数得られた。また同日、警察庁の科学警察研究所は(長野事件における)身代金要求電話の録音テープを声紋鑑定し、翌28日には「富山県警から提供されたMの声と、訛り・アクセントの特徴が酷似しており、両者はほぼ同一人物である」と結論を出した。 なお、報道協定解除後の3月28日には、事件とは無関係な別の男(東京都小金井市在住)が、本事件の報道を聞いて便乗し、被害者B宅に身代金700万円を東京都内(山手線・駒込駅前の喫茶店)の喫茶店に持ってくるよう要求する電話を掛けた。事件当時、長野県警と警視庁は「犯人からの電話の可能性が極めて強い」と判断し、捜査員約100人を動員して捜査。捜査一課は本事件の解決後も、同事件について「悪質な脅迫事件」として極秘捜査を続け、4月初めに小金井警察署によって窃盗容疑で逮捕されていた男から自供を引き出した。その後の裏付け捜査により、この男がB宅の住所・電話番号を書いた手帳を知人に預けていたことが判明したため、警視庁(捜査一課・小金井署)は7月12日に男(当時47歳)を恐喝未遂容疑で逮捕している。
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