野沢温泉の道祖神祭りとは? わかりやすく解説

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野沢温泉の道祖神祭り

名称: 野沢温泉の道祖神祭り
ふりがな のざわおんせんのどうそじんまつり
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 野沢温泉村野沢
指定年月日 1993.12.13(平成5.12.13)
都道府県(列記): 長野県
市区町村(列記): 下高井郡野沢温泉村
代表都道府県 長野県
備考 1月15日
解説文: 野沢温泉の道祖神祭りは、地区代表する野沢組惣代総元締めになり、経験者のなかから選ばれた山棟梁【とうりよう】や社殿棟梁などの役員指揮のもと、サンヤンコウ(三夜講)の男たち具体的なすべての作業担って行われる。サンヤンコウは、この祭り数え年二歳厄年迎え男たち筆頭四〇歳までの三つ年齢層トモダチ衆で編成され、これに数え年二五歳の厄年迎え年齢青年たちが加わって三年間にわたって道祖神祭りの中心となるのである
 祭りの準備前年十月下旬から始まり共有林から「道祖神社殿」の用材になるブナ材を伐り出す。木【しんぼく】になるのは直径一尺(約三〇センチメートル)・長さ一〇間(約一八メートル)ほどのブナ五本である。一月十三日には木を集落まで曳【ひ】き下ろし十四日早朝からは社殿棟梁指揮のもとに社殿造りが行われる。この巨大な社殿を、近年十五日の昼まで完成させている。
 一方前年長男誕生した家では初灯籠【はつどうろう】を作る灯籠作り七日正月ごろから、灯籠棟梁指揮に従って親戚友人たち集まって行われる十一日にはトウロウマルメ(灯籠まるめ)と称して、家の前に灯籠組み立て完成祝宴開かれ十五日の夕方には、灯籠送り練り関係者によって行われるタイマツの火に先導され町内巡って道祖神場まで道祖神歌を歌いながら送り出す
 一般家々では、前年秋にカワグルミ(和名サワグルミ)の木を伐【き】って乾燥させておき、祭りまでに高さ五寸(約一五センチメートル)ほどの男女道祖神木像作る十五日には「道祖神年取り」と称しご馳走供え夕方には「社殿見せる」といって道祖神場連れて行く
 十五日夕方、厄年世話役六人使者となり、火元の家に「火元貰い」に行く。火元主人白丁はくちよう】に烏帽子【えぼし】の装束着替え床の間正面据えられ道祖神木像拝み、その前で火打石で火をおこし、種火弓張提灯移し、この火をオンガラの大松明おおたいまつ】に点火する
 午後八時すぎ、松明道祖神場到着すると、いよいよ道祖神火祭りが始まる。厄年以外の村の男たちが火付役で元火の火をオンガラの束に移し社殿投げつける。これに対して厄年男たち火消役になり、社殿前面に二五歳の青年たちが、社殿上には四二歳男たちが陣取って応戦しでオンガラの火を叩き消すのである激し攻防戦社殿棟梁合図終結する手締めが行われて、社殿に火が入れられる。炎に包まれ社殿には、初灯籠が順番立てかけられ、燃やされる
 野沢温泉の道祖神祭りは長野県北信地方にあって厄払い性格や火をめぐる競技的内容、子どもの成長祝い性格などをよく示している



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