運行についての特記事項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 04:09 UTC 版)
「坊っちゃん列車」の記事における「運行についての特記事項」の解説
伊予鉄道創業時のものを再現した制服を着用した機関士と車掌が乗務している。 客車の屋根には分岐点でポイント操作を行うトロリーコンタクターを作動させるため、ダミーのビューゲル(進路制御装置と呼んでいる)が取り付けられている。この機器は分岐器制御専用で、動力車が電車や電気機関車ではなくディーゼル機関車なので集電は行わない。通常は降下させてあり、トロリーコンタクター付近でのみ上昇させて使用する(ギャラリー掲載画像を参照のこと)。 道後温泉駅の専用の引き込み線には2編成が夜間と、1日おきに時間調整のために留置されており、観光客がその前で記念写真を撮るなどされ、親しまれている(上写真)。もう1編成は古町車庫に留置される。 電車よりも出力が低く、県庁前 - 上一万の登り勾配の走行が困難なので、道後温泉駅行き定期電車の続行ダイヤとなっている。 復活運行開始当時は乗車には記念グッズと市内電車1日乗車券込みの1,000円が必要でしかも1区間しか乗れなかったが、2002年8月から1回乗車のみなら300円、また全区間乗車も可となるなど実質値下げされ、利用しやすくなった。但し、2020年(令和2年)現在では段階的に値上げが行われ、800円となっている。また、2006年(平成18年)9月よりICい〜カードでも坊っちゃん列車に乗車できるようになった。また2020年(令和2年)10月1日からバリアフリー等の設備投資を目的とした運賃上げがあり、800円から1000円へとなる。 常に機関車が先頭に来るように、また(蒸気機関車のレプリカのため)機関車が一方向に進むように入換作業(機回し)が必須となるが、スペースなどの問題で入換機関車やターンテーブルが用意できないため、独特の方法で入換作業を行っている。具体的には、機関車の下部に軌道モーターカーと同じ方向転換装置(油圧ジャッキ)が内蔵されており、入換時には客車を切り離した後でこの方向転換装置を動作して機関車全体を持ち上げ、人力で機関車を180度転回させてからジャッキを下ろして、人力で客車を機関車の後方に移動させてから再連結するという作業を行っている。2007年(平成19年)7月の脱線事故は、方向転換装置の格納表示に不具合があり、全部格納していない状態で「格納済み」と表示したため、転換装置が本来よりも下がった位置で運行され線路と接触し脱線したというものであった。下の写真は、松山市駅前での回転作業の模様。
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