あか‐ほん【赤本】
赤本(あかほん)
赤本
- 祭典縁日ノ街路ニ於テ瞹昧ナル書籍類ヲ陳列シ又ハ読売ヲナス者。〔第二類 人物風俗〕
- 俗悪卑猥の書籍。その出版業者を赤本屋などといふ。
- 極めて低級なる書物。又は卑猥なる書籍の類をいふ。
- 俗ぽい低級な本。赤本を出す出版屋を「赤本屋」といふ。
- 縁日、祭日等に瞹眛なる本を売るもの。又其の本を云ふ。
- 享保以来江戸で刊行された表紙の赤い絵草紙。転じて現在は低級俗悪な三文本のこと。
- 猥本。猥本には赤い淫(みだ)らな表紙が付してある。〔香〕
- 縁日、祭日等に曖昧な本を売るもの。又その本をいう。
分類 香
赤本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/01 23:18 UTC 版)
赤本(あかほん、あかぼん)
- ヘルゲストの赤本 - 14~15世紀頃に書かれたウェールズ語の本。
- 江戸時代前期前半から子供向けに出されていた初期の草双紙の一種。 ⇒ 「草双紙#赤本」を参照のこと。
- 赤本 (少年向け本) - 明治時代から出版された少年向けの講談本・落語本で、表紙に赤系統の色が好んで使われ、内容も低俗とみなされたものの通称。1930年代から描き下ろしの漫画本が急増した。
- ゾッキ本(市場で新古本として扱われる本)の通称。底に赤い線が引かれていることに由来し、明治時代後期に用いられ始めた語。
- 築田多吉が、大正時代の1925年に著し、1946年に昭和・現代語版を出した家庭医書『家庭に於ける実際的看護の秘訣』の通称。梅肉エキス(cf. 梅肉エキス#築田多吉)と卵油を日本全国に普及させたことでも知られている。
- 赤本 (教学社) - 世界思想社教学社が1954年から毎年発行している大学入試問題の過去問題集の通称。表紙の色が赤いことから。
- 保健同人社が1969年から刊行している家庭医書『家庭の医学』の通称。
- 英俊社が1974年から毎年刊行している、主に近畿圏の中学入試・高校入試問題の過去問題集の通称。
- 光文社が1995年から刊行している競馬のペーパーオーナーゲーム (POG) を扱うムック『POGの達人』の通称。
- 声の教育社が発行する中学入試問題の過去問題集の通称。
- 関連語
関連項目
赤本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 18:37 UTC 版)
寛文期に始まり、元禄~享保期に隆盛を迎え、寛延期まで刊行された。表紙が丹色であることから「赤本」と呼ばれる。紙数は5丁(10ページ)が基本で、一巻か上下二巻が多いが、上中下三巻の場合もある。赤本は正月の年玉として購買された子供向けの縁起物と言われているが、内容は大人向けの部分も含んでおり、読者の年齢層は幅広いと想定される。画工としては、菱川師宣・近藤清春・鳥居清満・西村重長・奥村政信、版元としては鱗形屋・村田屋などが見られる。内容は、桃太郎・さるかに合戦・舌切り雀、花咲か爺といった昔話、御伽草子や説話を継承したもの、歌謡・言葉遊び・武勇譚など、多様である。
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