貫之集とは? わかりやすく解説

貫之集(石山切二枚継)(紀將歌集第十)


貫之集〈第五残巻、第八/(村雲切本)〉

主名称: 貫之集〈第五残巻、第八/(村雲切本)〉
指定番号 2408
枝番 00
指定年月日 1984.06.06(昭和59.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 1巻
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文:  紀貫之の歌を集めた『貫之集』の平安時代末期写本で、村雲切と呼ばれる古筆切本のまとまつた遺巻である。
 本文は、薄茶地の色紙金銀小切箔を散らした装飾紙書かれ現状巻子本装幀されているが、これはもと粘葉装冊子本の各表裏を剥いで継いだのである。『貫之集』第五末尾部分二紙(六首)および第八(完存)の十三紙(二十七首)を存し現状第八第五の順に継がれている。書写体裁一紙七~八行宛、和歌一首行書き、詞書一字下げ書かれ本文筆者未詳だが、文中しばしば集付、訂正等の書き入れがある。この書き入れはその書風よりみて藤原定家一一二-一四一)の筆と認められ第八二十七首のうち「かけるとて」云々一首定家追筆である。
 『貫之集』は伝本多く本文にも異同が多い。本巻いわゆる他撰本系属するが、平安時代末期装飾私家集として貴重であり、他撰本貫之集の諸本成立過程を知る上で注目される

貫之集

主名称: 貫之集
指定番号 2441
枝番 00
指定年月日 1988.06.06(昭和63.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書 文永十二四月三日書写奥書
員数 1帖
時代区分 鎌倉
年代 1275
検索年代
解説文:  平安時代代表的歌人紀貫之家集鎌倉時代古写本で、貫之の和歌九十一首を一帖に書写している。体裁綴葉装で、現状金襴の後補表紙を装するが、その次に表紙存している。原表紙墨流紙に上部金銀小切箔砂雲霞引、下部に金、銀、緑青水流網代、車などを描いており、右上に「貫之集」と外題がある。本文料紙は、ノ子紙に金銀泥で、花、などを描いた下絵料紙で、内題はなく、本文は半九行、和歌一首行書きに書写している。
 帖末には本文の末に続けて右大将在判」とあり、さらに頁をかえて建長四年(一二五三六月十日真観本奥書文永一二年(一二七五四月三日書写奥書がある。これらによれば本帖は文永一二年の書写になるもので、その底本としたのは右大弁入道真観葉室光俊一二〇三~一二七六)が建長四年に院(後嵯峨上皇)の命により書写進上したもので、さらにその祖本種々の色紙用いたもので、右大将西園寺実氏ヵ)の判が加えられいたものであったことが知られる文永十二年の書写奥書には花押加えられており、帖末の寛永十一年(一六三四古筆了佐極書は本帖の筆者筆者二条為氏としているが、奥書花押は現在知られている為氏の花押一致せず、本帖の筆者特定することはできない
 『貫之集』の伝来多く、本帖以外の諸本は二系統大別されるが、本帖はそのいずれとも系統異にし、詞書和歌語句等に他の諸本異同があり、本帖のみの特有歌が二首あって、和歌文学史研究上に注目される
 なお、『寛政重修諸家譜』には天和元年一六八一)に将軍徳川綱吉から牧野成貞二条為氏筆の貫之集が下賜されことがみえるが、本帖は箱の裏の貼紙にその拝領の旨が記されており、綱吉から下賜され常陸笠間藩主牧野家伝来したものと考えられる
重要文化財のほかの用語一覧
書跡・典籍:  貫之家歌合  貫之集  貫之集  貫之集  貫之集下断簡  賀歌  賀陽院歌合


このページでは「国指定文化財等データベース」から貫之集を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から貫之集を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から貫之集を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「貫之集」の関連用語

貫之集のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



貫之集のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS