誕生から副帝登用までとは? わかりやすく解説

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誕生から副帝登用まで(331年 - 355年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:14 UTC 版)

フラウィウス・クラウディウス・ユリアヌス」の記事における「誕生から副帝登用まで(331年 - 355年)」の解説

331年または332年コンスタンティヌス1世異母弟ユリウス・コンスタンティウス (Julius Constantius) とその妻バシリナ (Basilina) の間に生まれたコンスタンティヌスにとっては甥に当たる。337年おそらくは皇帝コンスタンティウス2世陰謀により家族暗殺された。ユリアヌスとその兄コンスタンティウス・ガッルス幼少のため見逃された。ユリアヌスは(おそらくガッルスも共に)ビテュニア住まう母方祖母のもとに預けられ事実上軟禁された状態で養育された。軟禁生活では、キリスト教会『聖書』朗読者となる一方で、かつてバシリナ家庭教師であった宦官マルドニオスによって、ギリシア・ローマ古典神話教えられていた。 おそらく342年になると、ユリアヌスとガッルスは皇帝領のマケッルム (Macellum) へ移された。マケッルムでは、その名が意味する囲い地」のとおり外部との接触極端に制限されユリアヌスは兄とともに奴隷仕事手伝いながら6年間を過ごした。ただし、読書に関しては自由を与えられていたため、カッパドキアゲオルギウス (Georgius) の蔵書用いて勉学励んでいた。この中には異教古典作品多数含まれており、ゲオルギウス死後ユリアヌスはその保護依頼している。 348年2人コンスタンティノポリス召還され6年間の追放終わった。ガッルスが宮廷留め置かれる一方ユリアヌス勉学に関しての自由が認められた。そこで、コンスタンティノポリス修辞学学んだのち、ニコメディア留学した。この地で哲学者リバニオス (Libanius) の講義を、間接的にではあるが受けることができ、ユリアヌス新プラトン主義の影響強く受けるようになる351年、ガッルスは東方サーサーン朝脅威対するため、副帝としてコンスタンティウス2世登用された。その一方でユリアヌス変わらず勉学勤しみ、ペルガモンにいたアエデシオス (Aedesius) や、エペソスマクシムス (Maximus) など、小アジア新プラトン主義大家のもとを訪れている。この経験から、キリスト教優越性声高に叫ぶ信徒伯父たちのキリスト教庇護疑問感ずるようになり、異教への回心決定的となったユリアヌス本人も、自身回心351年始まったとしている。副帝即位直前の夏には、アエデシオスの弟子プリスクスを訪ねてアテナイ赴いている。 354年副帝であったガッルスがコンスタンティウス2世処刑された。さらに皇帝ユリアヌス反抗疑いをかけ、メディオラヌム(現ミラノ)の宮廷呼び出したユリアヌスそのままコンスタンティウス監視下に置かれたが、皇妃エウセビア (Eusebia) が唯一の擁護者として皇帝働きかけたため、約半年後に疑い晴れ解放された。 メディオラヌム離れたのちは、ビテュニア邸宅寄り、そこからすぐにギリシアへと発ったアテナイにて「異教徒」たちに交じりながら、キリスト教徒修辞学者プロハイレシオスから手ほどき受けていた。だが、間もなくコンスタンティウス召還され、再びメディオラヌム宮廷に向かうことになる。 355年後半コンスタンティウス東方ペルシアだけでなくガリアでの問題にも直面していた。このガリア側の問題解決するため、ユリアヌスにはガッルスに代わる皇帝権力パートナーとしての役割求められるようになったこうした背景から355年11月5日メディオラヌムにてユリアヌス副帝任じられる。この登用は、以前監視から解放されたとき同様、エウセビアの進言によるところが大きかった副帝就任同時に結婚した相手コンスタンティウスの妹ヘレナで、ユリアヌスから見れば従姉にあたる女性だった。

※この「誕生から副帝登用まで(331年 - 355年)」の解説は、「フラウィウス・クラウディウス・ユリアヌス」の解説の一部です。
「誕生から副帝登用まで(331年 - 355年)」を含む「フラウィウス・クラウディウス・ユリアヌス」の記事については、「フラウィウス・クラウディウス・ユリアヌス」の概要を参照ください。

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