葉脈とは? わかりやすく解説

よう‐みゃく〔エフ‐〕【葉脈】

読み方:ようみゃく

みられる維管束のすじ。連絡して養分供給し合成産物を運ぶ通路の役をする。配列により平行脈網状脈などがある。

葉脈の画像
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「葉脈」に似た言葉

葉脈

英訳・(英)同義/類義語:vein

植物の器官で、維管束総称種類ごとに特徴的な分布形態見られる

葉脈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/01 17:48 UTC 版)

葉脈(ようみゃく、: vein, nerve)とは、における維管束であり、葉の表面に筋として見える構造である(図1)。葉脈はの維管束につながり、栄養分を葉に行き渡らせ、葉での光合成によってつくられた有機物を葉から運ぶ通路となる。また葉脈は細胞壁が硬化した細胞を含み、葉の機械的支持にも機能している。


注釈

  1. ^ costa の複数形は costae である[2]
  2. ^ Kranz はドイツ語で「襟巻き」の意味[15]

出典

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葉脈

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」の記事における「葉脈」の解説

詳細は「葉脈」を参照 にはたくさんの筋が入っているのが普通である。これは、から入った維管束であり、葉脈と呼ばれる。普通は葉柄から先端へと中心になる脈(主脈中肋とも)が走り、その途中で側方へとの脈(側脈)が伸びる側脈からはまた出てそれぞれの先でぶつかり全体としての羽の筋のような羽状)、あちこち網目作る網状脈)形になることが多い。 単子葉植物では、主脈側脈が共に根元から先端へと向かい平行脈)、それらをつなぐ細い脈が横に走る形になるものが多い。 シダ植物門イチョウでは、葉脈は二又分枝的なものが多い。特にイチョウでは、葉脈はほぼ完全に二又分枝繰り返しからなる。これは原始的特徴考えられている。 葉脈の断面を見ると、表側には道管中心とする木部が、裏面側に師管中心とする師部がある。これは、表側中心向いていること、では木分が中心側にあることを考えれば、当然の配置である。 維管束へと入るため、の上側では維管束隙間生じる。これを隙という。

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