花輪貝塚とは? わかりやすく解説

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花輪貝塚

名称: 花輪貝塚
ふりがな はなわかいづか
種別 史跡
種別2:
都道府県 千葉県
市区町村 千葉市
管理団体 千葉市千葉県
指定年月日 2006.07.28(平成18.07.28)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 花輪貝塚は千葉県中央部位置し都川北岸標高約30mの舌状台地上に立地する貝塚存在古くから知られていたが、平成15年度の千葉市教育委員会による確認調査結果全容が明らかとなった
 貝塚直径120m環状呈する現状でも貝塚囲まれ台地中央がややくぼみ、縁辺部が高くなっており、環状貝塚形成されている状況確認できるほど遺存状態は良好である。貝塚形成縄文時代後期前半にほぼ限定される。貝ではイボキサゴ圧倒的に多く次いでハマグリアサリシオフキも多いが、汽水産のヤマトシジミ少な特徴がある。台地縁辺から斜面部にかけて貝塚同時期の竪穴住居29確認され中央広場取り巻くように環状分布する環状集落考えられる
 本貝塚縄文時代後期前半残存状況きわめて良好な大規模な環状貝塚であり、当該地域自然環境生業あり方を知る上で重要である。また、後期前半廃絶した点も大きな特徴であり、当時集落及び社会あり方を知る上でも重要である。
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花輪貝塚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/05 22:32 UTC 版)

座標: 北緯35度36分54秒 東経140度09分39秒 / 北緯35.61500度 東経140.16083度 / 35.61500; 140.16083

花輪貝塚
位置

花輪貝塚(はなわかいづか)は、 千葉県千葉市若葉区加曽利町にある貝塚および環状集落、また古墳時代から平安時代にかけての集落跡を含む複合遺跡である。2006年(平成18年)7月28日に国の史跡に指定された。

概要

千葉市内、都川本流と仁戸名支谷の合流点の北岸に形成された、標高30メートルの舌状台地上に所在する、大型環状集落である。周辺には縄文時代の遺跡が多数あり、北800メートルのところには特別史跡加曽利貝塚がある[1]

調査の経過

本遺跡の存在は早くから知られており、かつては「兼坂貝塚」と呼ばれていた。1941年の『人類学雑誌』56巻5号に酒詰伸男がイタボガキ製貝輪の出土地として本遺跡に言及したのが、文献上の初出である。2003年度、土地所有者から開発・売却の話が持ち上がり、千葉市教育振興財団が千葉市教育委員会の指導のもと調査を実施したことによって全容が明らかとなった[2]

遺構

遺跡は径約120メートルの環状をなし、そこに4か所の貝層が形成されている。遺構としては、縄文時代の竪穴建物跡29軒、古墳時代から平安時代の竪穴建物50軒が検出されている。貝層の形成時期は、縄文時代後期の堀之内式期に限定されており、単一時期に形成された斜面貝層を有する点が本遺跡の特色である[3]

貝種は腹足綱(巻貝)8種、二枚貝綱11種が確認されている。イボキサゴが圧倒的な専有種となっており、この点は東京湾東岸の貝塚に共通する。イボキサゴに次いで多いのはハマグリで、他にアサリシオフキなどがみられる[4]

脚注

  1. ^ 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 2006, p. 1,3.
  2. ^ 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 2006, p. 1,4.
  3. ^ 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 2006, p. 3,6,9.
  4. ^ 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 2006, p. 44.

参考文献

  • 財団法人千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 『千葉市花輪貝塚』千葉市教育委員会他、2006年。 
全国遺跡報告総覧(奈良文化財研究所サイト)からダウンロード可。


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