美術アカデミーの歴史とは? わかりやすく解説

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美術アカデミーの歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 22:28 UTC 版)

アカデミック美術」の記事における「美術アカデミーの歴史」の解説

最初美術アカデミーは、1563年ジョルジョ・ヴァザーリフィレンツェ設立した「アカデミア・デッレ・アルティ・デル・ディゼーニョ(Accademia delle Arti del Disegno)」(現フィレンツェ美術学校 Accademia di Belle Arti Firenze)である。そこの学生たちは「arti del disegno」(ヴァザーリ造語直訳すれば「素描芸術」)を学び、そこには解剖学幾何学講義含まれた。 それより10年ほど遅れてローマに、画家守護聖人聖ルカの名にちなんだ「アカデミア・ディ・サン・ルカ」が設立された。こちらは教育的な機能果たしフィレンツェアカデミアより美学理論大切に考えていた。 1582年には、アンニーバレ・カラッチ自費ボローニャに「Accademia dei Desiderosi」を開いた続いて1585年頃には「アカデミア・デリ・インカミナーティ」を設立)。いくつかの点で、伝統的な芸術家工房似ていたが、カラッチはその当時魅力のある言葉だった「アカデミア」という看板必要だ感じてそう名付けたアカデミア・ディ・サン・ルカ手本として、1648年フランスで王立絵画彫刻アカデミー」が設立された。後の「芸術アカデミーAcadémie des Beaux-Arts)」である。フランスアカデミーは「arti del disegno」を「beaux artsボザール)」と翻案したようで、英語の「fine artsファインアート)」は「beaux arts」の直訳である。王立絵画・彫刻アカデミーは、手作業重視する職人と、「教養科目修めた紳士である」芸術家とを区別する目的があった。創作におけるこの知的要素強調は、アカデミック絵画テーマ様式かなりの影響及ぼした1661年フランス国内のあらゆる芸術活動統制目論んだルイ14世によって王立絵画・彫刻アカデミー再編されてから、17世紀終わりまで、芸術対す姿勢優位めぐって会員の間で論争起こった具体的に、この「様式戦争」はピーテル・パウル・ルーベンスニコラ・プッサンのどちらをこれからの手本とするか、というものだったプッサン派(poussinistes)は知性訴える線(disegno)に重きをおくべし、ルーベンス派(rubenistes)は感情訴える色(colore)に重きをおくべし、とそれぞれ主張した。 この論争19世紀初期に、ドミニク・アングル作品象徴される新古典主義運動と、ウジェーヌ・ドラクロワ作品象徴されるロマン主義との間で再燃した。さらに、絵を学ぶのは自然を観察して学ぶべきか、過去巨匠の絵を見て学ぶべきかという論争起こったフランスアカデミー手本とし、その教え方とスタイル真似たアカデミーヨーロッパ中に現れた。イングランドではロイヤル・アカデミー・オブ・アーツそうだったアカデミー流行女性画家たちの絵の勉強困難にした。19世紀後半まで多くアカデミー女性閉め出していたからである(たとえばロイヤル・アカデミーへの女学生入学1861年まで)。20世紀までヌードモデル使った「ライフ・クラス(Life class)」が女学生に適当かという懸念一部にはあった。

※この「美術アカデミーの歴史」の解説は、「アカデミック美術」の解説の一部です。
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