米に関わる語彙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:45 UTC 版)
粃・秕(しいな) 稔実が不良で残る籾のこと。中身がなく軽いため、脱穀した籾を風に舞わせたり水に浸したりして選別する。 糴(テキ かいよね)/ 糶(チョウ うりよね) 中国や日本で米の備蓄と価格安定を目的として政府などが過剰時には買い上げ、不足時に売り払った制度(常平倉、義倉など)において、買い入れ備蓄することを「糴」、備蓄米を売り払うことを「糶」といった。 舎利(しゃり) サンスクリットで米を意味するシャーリ(サンスクリット語: शालि, śāli)と、同じ仏教語として遺骨を意味するシャリーラ(śarīra、身体。仏舎利を参照)がどちらも「舎利」と音写された結果、両者が混同されて「米は細かい骨に似ている事から舎利とも呼ばれる」と考えられるようになった。白米が珍しかった時代には、玄米と区別する意味で白米を銀シャリとも言った。現在では主に寿司屋の隠語で酢飯の事を指す。 餉(かれい、げ) 「かれいい」の転化。「糒」(ほしい)と同義。米を蒸すか炊いて飯にしたもの乾燥して保存食や携帯食にし、水に浸して食べた。朝餉(あさげ)、午餉(ひるげ)、夕餉(ゆうげ)はここからきたもの。 糗(はったい) 米を煎って粉にした食材。糖化して香りが立つため「香米」とも呼ばれる。米以外のイネ科の穀類から作られたものも糗と呼ばれ、はったい粉として知られる。 粢(しとぎ) 米粉やもち米から作る、米を粉状にして水で練っただけの加熱しない餅のこと。地方によっては「しろもち」「からこ」「おはたき」「なまこ」などと呼ばれる。米を食する最も古い方法の1つだったとされ、後には常食の炊飯とは異なり神饌として奉じられた。 糈(奠稲、供米、くましね) 精米した舂米(つきしね)を神前に捧げるために洗い清めた米。そのまま奉じる場合は「粢」と同様に「しとぎ」と言った。「かしよね」「おくま」とも。 こめかみ 頭の両側の側頭骨ならび側頭筋の在る箇所。米を噛む時にこの部分が動くことからその名が付けられた。 コメツキバッタ 米を搗く様な動作をする事が語源となった。転じてペコペコ頭を下げる様子も表す。 コメツキムシ 仰向けにすると、自ら跳ねて元に戻る能力があり、その動作が米を搗く動作に似ている事が名前の語源となっている。 神社や祝詞では、白米を和稲(にぎしね)。玄米を荒稲(あらしね)と呼ぶことがある。
※この「米に関わる語彙」の解説は、「米」の解説の一部です。
「米に関わる語彙」を含む「米」の記事については、「米」の概要を参照ください。
- 米に関わる語彙のページへのリンク