米に由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 08:07 UTC 版)
稲わら 堆肥化させなかった水稲のわら。秋に農耕土壌中にすき込む。特殊肥料である。十分にすき込みをせずに稲わらを施用すると、土壌中の窒素と酸素が減少して作物の生育は阻害されるとともに田植機の能率と精度は低下する。分解に長期間かかる粗大有機物を含み、志賀らによると水田に5年間埋設しても稲わら由来の有機物の10%ほどは残留する。このため、土壌の腐植を増加させる。 稲わら堆肥 稲わらに家畜糞堆肥などの窒素質肥料を加えて堆肥にしたもの。特殊肥料である。窒素質肥料に石灰窒素を選ぶと堆肥化が速い。北海道農政部の調査によると、窒素0.6%、リン酸0.4%、加里0.4%を含む。水田よりも畑で、乾燥(乾田)よりも湿潤(湿田)条件で、低温よりも高温で、土壌表面でよりも土中で分解・堆肥化されやすい。 籾殻堆肥 籾殻に家畜糞堆肥を加えて堆肥としたもの。特殊肥料である。稲わらと比べて腐熟しにくく、作成には家畜糞堆肥を用いる必要がある。石灰窒素のような化学肥料だけでは腐熟は進まない。仕上がりまで早くて6か月、通常は1年ほどを要する。北海道農政部の調査によると窒素0.4%、リン0.2%、加里1.4%を含む。軽量で通気性、透水性が高く、分解されにくいため長持ちする。このため、人工培養土のための有機資材に有用である。一方で、撥水性が高く保水性が低いという欠点もある。 米糠 精米の際に生ずる糠。特殊肥料に指定されている。油粕類に比べてC/N比が高く分解が遅い。 発酵米糠 米糠を堆積発酵させたもの。特殊肥料に指定されている。北海道での亜麻栽培用に施用されていたが、現在は生産されていない。 米糠油粕 精米のとき廃出される米の皮部、胚乳の一部および胚の混合物から油を抽出した滓。登録の有効期間が6年の普通肥料である。窒素2〜4%、リン酸4〜6%、加里1〜2%を含む。 清酒粕 清酒の製造工程で酒もろみを絞ったあとに残る滓(酒粕)を乾燥・粉砕したもの、及びそれを粒状にしたもの。特殊肥料(発酵かす)である。清酒粕には米由来のデンプンおよび麹や酵母由来のタンパク質や繊維質などがある。
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