店舗ブランドと「回転しない寿司」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:28 UTC 版)
「元気寿司」の記事における「店舗ブランドと「回転しない寿司」」の解説
100円均一店ブランドの「魚べい」(うおべい)の店名は「魚米」に由来する。新規開業する「魚べい」ブランド店舗は、回転型コンベアを設けずに「特急」レーンを2段以上設置したのみのタイプの店舗となっており、元気寿司ではこれを「回転しない寿司」と称している。また既存店舗でも一時休業を伴う大規模リニューアル工事を順次行い、同様のタイプへ改装している。 100円均一店ブランドは、かつては他に「すしおんど」があったが、メニューは「魚べい」と完全に同一であった。「すしおんど」は、ピーク時の2007年には135店舗まで増えたが、無理な経営拡大が影響し赤字に転落、翌2008年年から急激に店舗を削減した。「回転しない寿司」展開の契機となったのは2011年に発生した東日本大震災で、震災直後に節電のため回転レーンをストップして高速レーンを設けたところ売上が回転レーンと変わらないことが判明し、震災時に37店舗まで減少した「すしおんど」ブランドを廃止して「魚べい」へ転換したところ、店舗が120店以上に増加した。[要出典]「魚べい」へのリブランドが進められた結果、「すしおんど」は2015年時点では栃木県那須塩原市の1店舗のみ残存していたが、「魚べい」への改装のため2016年1月末をもって一時閉店し、「すしおんど」ブランドでの営業は全て終了した。 「回転しない寿司」の店舗では、客は自動受付機でテーブル席とカウンター席を選択し、受付機から発券された伝票番号の席に付く。客席上のタッチパネル端末から注文を送信し、出来上がった料理は高速の「特急」レーンから、「速さ」を表現した新幹線型またはF1レーシングカー型のトレイに乗せて運ばれる。注文数(皿の数)はコンピュータで集計するため店員が皿を数える手間はなく、タッチパネルの会計ボタンを押すことでセルフレジへ金額データが送られる。セルフレジのバーコードリーダーに伝票のバーコードを読み取らせ、現金またはキャッシュレス決済で会計を終了する。「魚べい」では早くから客席のタッチパネル端末は設置していたが、さらに自動受付機とセルフレジを導入したことで、客が店員とほぼ接触することなく食事を済ませることが可能となった。必要な場合はタッチパネルの呼出ボタンで店員を呼ぶこともできる。 回転レーンから高速の「特急」レーンに変更したことで、オーダーが入った際のみレーンが稼働するため他のチェーンと比較して電気代が節約できる。また廃棄率も数%以下に削減でき、店内の衛生面も向上するなどのメリットがある。これにより浮いたコストの一部を「魚べい」では寿司ネタへ還元して業界トップのネタのサイズを実現した。また営業時間帯にどのネタがどれだけ売れたかをコンピュータにより全て数値化しており、混雑時に特によく出るネタはあらかじめ増やした人員でカットしておきスピーディな提供を図っている。 2022年6月現在、大谷地店(北海道札幌市厚別区)のただ1店を除き、「魚べい」ブランドは全店が回転レーンのない「回転しない寿司」となっている。また2021年時点では「元気寿司」ブランドの店舗も回転レーンのない「魚べい」へ順次転換が進んでおり、「元気寿司」ブランドとしての店舗は16店舗となっている。
※この「店舗ブランドと「回転しない寿司」」の解説は、「元気寿司」の解説の一部です。
「店舗ブランドと「回転しない寿司」」を含む「元気寿司」の記事については、「元気寿司」の概要を参照ください。
- 店舗ブランドと「回転しない寿司」のページへのリンク