第1次デンマーク戦争とは? わかりやすく解説

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第1次デンマーク戦争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/13 04:43 UTC 版)

カール・グスタフ戦争」の記事における「第1次デンマーク戦争」の解説

カール・グスタフ戦争はこうして開始された。しかし予想反してスウェーデン軍迅速で、陸戦に関してスウェーデン優位の状態であった。ただしスウェーデン海軍デンマーク海軍強固な護り支えられ首都の上陸は不可であった戦争初期ドイツにおける反スウェーデン立場取った神聖ローマ帝国軍とブランデンブルク=プロイセン軍は静観立場であった。またデンマーク従属国であるシュレースヴィヒ=ホルシュタイン公国カール10世と婚姻関係にあることから、デンマークへの侵入黙認した一方この年スウェーデン海外植民地大きな転機迎えることとなったスウェーデン唯一とも言える入植地ニュースウェーデン敵対するオランダ軍侵攻を受け陥落。これによって、スウェーデン植民地事実上喪失したこの頃モスクワ大公国属領フィンランド侵攻し一時的ながらスウェーデン東部領土占領することに成功した1661年カディス条約により返還)。 カール10率いスウェーデン軍は、対デンマーク戦でデンマーク領のユトランド半島制圧した開戦からわずか数か月のことである。デンマーク首都は、1654年以降ユトランド半島オーデンセ置かれていたが、カール10世の侵攻見たデンマーク王フレデリク3世は、対岸シェラン島にあるコペンハーゲン戻した防衛するには余りにも脆弱すぎたからである。シェラン島であればスウェーデン軍の上陸は事実上不可能であると思われた。 しかしデンマーク側に突如青天の霹靂訪れた1657年から翌1658年にかけて大寒波がデンマーク襲ったのであるシェラン島ユトランド半島凍結しデンマーク艦隊も氷に閉ざされた。カール10世はこれを好機捉え侵攻断行した。これは後年氷上侵攻」と呼ばれる戦術であった。これは大いなる賭けであったが、カール10世は躊躇わなかった。1658年1月30日スウェーデン軍第一陣が海峡渡り切った一部人馬割れた結氷飲み込まれたものの作戦成功収め2月5日全軍島々経由してシェラン島上陸成功した。そしてスウェーデン軍首都コペンハーゲン包囲したデンマーク軍戦意喪失しフレデリク3世降伏した。この時カール10世は、デンマークスウェーデン併合しようとしたが、イングランドとフランス説得入りカール10世はこの時は譲歩しデンマーク和睦交渉に入る。 2月26日デンマークとスウェーデンは、ロスキレ条約を結び和睦した。この条約デンマークスウェーデン屈服しボーンホルム島スコーネ地方ノルウェートロンハイム地方割譲した。これらの割譲により、デンマーク人口スウェーデン半分減少することとなった。しかも肥沃な穀倉地帯であったスコーネ割譲は、デンマークにとって痛手となった。この結果スウェーデン北欧超大国座を占めることとなった。しかし北欧以外に目を向けると、スウェーデン状勢好転したとは言えなかった。新大陸植民地失いスウェーデン植民地戦争には敗れたポーランドでは戦闘収まった軍事的に敗北しフィンランドリヴォニアでは、ロシア占領状態が継続していた(1658年末の休戦協定によって交戦状態からは免れていた)。また、カール10世は国内における治政はまま成らず北方戦争終結には程遠い状況であった

※この「第1次デンマーク戦争」の解説は、「カール・グスタフ戦争」の解説の一部です。
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