デンマークとスウェーデン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 16:53 UTC 版)
「ジークフリート」の記事における「デンマークとスウェーデン」の解説
デンマークのバラッドにはシグルズ(デンマーク語: Sivard、シヴァルド)を取り上げているものがある。そのうちのいくつかはスウェーデンにも変種が確認できる。これらのバラッドは、スカンディナヴィアと大陸の双方の資料を下敷きにしているようである。 「素早き若者シヴァルド(Sivard Snarensvend)」(DgF 2, SMB 204, TSB E 49)というバラッドでは、シグルズは継父を殺し、じゃじゃ馬グラムをなんとか駆ってベルンにいる叔父のもとへ向かう。ある変種では、シグルズが街の城壁を飛び越えた後に落馬して死ぬ場面で詩が終わる。 「シヴァルドとブリニルド」(DgF 3, TSB E 101)というバラッドでは、シグルズは「草山」でブリュンヒルドを勝ち取り、友人のハーゲンに与える。ブリュンヒルドはシグルズの妻シグニルドと争い、シグニルドはブリュンヒルドがシグルズに愛の証として送った指輪を見せる。ブリュンヒルドはハーゲンにシグルズを殺すように言い、ハーゲンはまずシグルズから剣を借りて、その剣でシグルズを殺す。ハーゲンはシグルズの首をブリュンヒルドに見せ、その後、彼への愛を口にしたブリュンヒルドのことも殺す。 「ディーデリク王とその戦士たち(Kong Diderik og hans Kæmper)」(DgF 7, SMB 198, TSB E 10)というバラッドでは、シグルズはディードリクの戦士フムルングと戦う。シグルズはフムルングを下すが、フムルングが自分の親戚であることに気づいた彼は、自分を樫の木に縛り付け、フムルングが勝ったかのように見せかけた。ヴィドレク(ヴィテゲ)はフムルングの言を信じず、確かめようとすると、シグルズは樫の木を地面から引き剥がし、背負ったまま家に帰った。 「ディーデリク王と獅子」(DgF 9, TSB E 158)というバラッドでは、シグルズ(ジフレッド)は、竜によって殺されたと言われる。民俗学者のスヴェン・グルントヴィは、この設定はシグルズというよりオルトニットと一致すると述べている。
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