第一部大唐篇 後半(旧称・河西回廊篇)
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「西遊妖猿伝」の記事における「第一部大唐篇 後半(旧称・河西回廊篇)」の解説
与世同君(よせいどうくん) 五荘観という道観に住む道士。赤ん坊に冬虫夏草を植えつけて育てる人参果によって数百年間生きており、袖裏乾坤の術、縮地の法といった術を駆使して悟空を翻弄する。特に明言はされていないが、作中屈指の強敵である。 『西遊記』でいうところの〈鎮元大仙〉だが、作中でこの名は竜児女の師匠として登場している。 扶桑夫人(ふそうふじん) 与世同君の妻。同君の術と秘薬によって木と一体化し、人参果を育てた。人参果を奪われた後は自分が枯れることも厭わず、分身を飛ばして捜索するなど、献身的に行動している。 凌虚子(りょう きょし) 道士。白文生、熊山君とともに与世同君の人参果を狙う。与世同君曰く、不良道士。 石方相(せき ほうそう) 百花羞の家に仕えていた下男。単純だが、百花羞に忠実な力自慢の大男。顔の左半分が麻痺によって歪んでおり、相当な強面(右半分を見る限り美男子とは言えないがそこそこ整った顔立ち)。黄袍に連れ去られた百花羞を探していたが逆に呼び出された。黄袍に深い恨みを持つが、自分より遙かに強いことを理解しており、下手に手出しすると百花羞に危害が及ぶため言いなりになっている。百花羞を救うため、金蚕蠱を自身に移し腹を割いて取り出すほど強い忠義の持ち主。 イリク 突厥の若者で「ブルグゥ・シャドの息子」と名乗る。戦場で偶然、悟空に命を助けられ恩に着ている。紅孩児と顔なじみでもある。キルク族の女性の許嫁がいるが部族間の対立により婚約の解消を通告され、関係の改善を図っている。 阮馮河(げん ひょうか) 李靖の配下の武将(打虎将軍)。直情型で待つことが苦手な男。相応の実力者ではあるが考えなしに無茶な行動に出ることがある。 阮暴虎(げん ぼうこ) 李靖の配下の武将(騎都尉)。馮河の弟。兄に輪をかけた性格で、逆上すると周りがまったく見えなくなり後先考えずに突撃しては川に転落したり落石に押しつぶされたりと空回りすることが多い。ちなみに、暴虎馮河とは短慮で無謀な行いを意味する四字熟語である。 一升金(いっしょうきん) 白骨夫人が死後産み落とした巫蠱使いの少女。母の遺した強力な2匹の蛇蠱・大青と小青を従え、さらに巫蠱中の絶品と言われる金蚕蠱を隠し持つ。大青は邪眼で敵の動きを封じるほか、周囲の蛇を集めて巨大な群体になる能力を持ち、小青は死体に入り込み操る能力を持つ。 西域篇6巻収録の短編「逆旅奇談・前後篇」では大人となり、悪女として名を馳せている姿が描かれている。 羅刹女(らせつにょ) 白骨夫人の娘(一升金の姉)。常に血と戦いを求める女盗賊。自分は砂漠であり常に血に渇いていると豪語している。剣の達人であり、悟空とほぼ互角に斬り結ぶほどの強さを誇る。 白骨夫人(はっこつふじん) かつては羅刹女を名乗り河西回廊を荒らしまわった女盗賊だったが、死後生きた人間の生気を吸う妖怪と化した。一升金と羅刹女の母。 析易居士(せきえきこじ) 巫蠱使い。蜥蜴蠱(せきえきこ)を使い、火井鎮の村人を苦しめる。村人の精神をより集めた巨大な蜥蜴蠱を作っている。玄奘に蜥蜴蠱をかけるが、玄奘の強い信念によって跳ね返された。最終的には悟空達との戦いの末に、自ら作り出した蜥蜴蠱に取り込まれて死亡する。 丘秀才(きゅう しゅうさい) 析易居士の弟子。蚯蚓蠱(きゅういんこ)を使う巫蠱使い。一升金の持つ金蚕蠱を狙う。一時、通臂公と組んで行動するがお互いに騙し騙された末、一升金に殺されてしまう。
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