移動閉塞とは? わかりやすく解説

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いどう‐へいそく【移動閉塞】

読み方:いどうへいそく

列車どうしの衝突を防ぐ手法の一。先行列車との車間距離双方速度に応じて列車間隔制御を行う。日本では列車位置速度情報無線やり取りするATACSというシステムが、平成23年2011)より実用化された。→閉塞3


移動閉塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/17 08:34 UTC 版)

移動閉塞(Moving block)とは閉塞区間列車移動に伴って移動し、走行速度に応じて増減する、鉄道または軌道における衝突を防ぐための信号保安システムである。


注釈

  1. ^ 現状の衛星測位システムは、屋根等構造物の下や、地下線やトンネルの中では測定不能になり、別途の位置測定システムが必要となる。また、安全保障上の懸念や、システムの動作正確性(例えば立体交差や隣接線路における誤検知など)にも問題がある。
  2. ^ 踏切障害物検知装置踏切支障報知装置の作動時
  3. ^ ATCATS-P/Dx区間でも同様な機能を備え、または備える事ができる場合がある。
  4. ^ 日本においては列車分離により全車両に非常ブレーキが動作する仕組みになっているが、この事と「車両分離が発生していないことの保証」との関係は別途検討が必要である。
  5. ^ 移動閉塞システムが故障し、または電源が入ってない車両を含む、以下同じ。
  6. ^ ただし、当該区間に移動閉塞と固定閉塞を連動制御動作させるシステムが構築されている場合は、この限りではない。
  7. ^ 例としてATACSでは1秒単位で情報を遣り取りしているが、それに比して長時間の途絶が発生した場合(システム規定)。
  8. ^ ただし、基地局間のハンドオーバーの確保のために空きスロットが必要なため、実際の収容数は更に減る。
  9. ^ もっとも日本の在来線においては600メートル条項によりこの程度の距離が停止限界となるため(これ以上増加するとパターン接近により大幅な減速の必要がある)、大都市級の稠密路線を除いて実用上問題はない。

出典



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移動閉塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/13 00:16 UTC 版)

信号保安」の記事における「移動閉塞」の解説

詳細は「移動閉塞」を参照 固定閉塞用いることの欠点として、高速列車ブレーキ距離長くなるため、より長い閉塞区間占有して線路容量下げことがある。 移動閉塞方式では、列車移動に伴い閉塞区間移動し走行速度に応じて閉塞区間増減するコンピューターが各列車に対して他の列車進入許さない範囲計算するシステムは各列車現在の正確な位置速度進行方向把握できることを前提設計されており、線路車上備えられ様々なセンサータコメータ速度計などによって計測されている(GPS地下線トンネルの中では測定不能になるので使えない)。移動閉塞では、路側信号機不要となり、指示列車直接伝達される。これにより、安全上必要とされる最低限間隔保ちながら、できる限り列車接近させて走行させることができるようになり、線路容量増大貢献する。 移動閉塞はCBTCにも採用される。 移動閉塞は、ロンドンドックランズ・ライト・レイルウェイDocklands Light Railway)や、ニューヨークのカナーシーL線(Canarsie "L" Line)などで用いられており、ジュビリー線でも使用する計画がある。イギリスウェスト・コースト本線West Coast Main Line)の近代化でも移動閉塞を採用して最高速度を140マイル毎時まで引き上げることが計画されたが、十分成熟した技術ではないと考えられたことと、他の線との接続点が多いことなどから、計画断念された。移動閉塞はERTMSETCS level 3でも仕様入っており、この仕様では列車ブレーキ距離だけの間隔先行列車続行して走ることができるようになっている日本ではJR東日本無線式の移動閉塞制御実用化させ、無線による列車制御システムATACS」を2011年春から仙石線あおば通駅-東塩釜駅間に導入する発表した

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移動閉塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 14:02 UTC 版)

閉塞 (鉄道)」の記事における「移動閉塞」の解説

詳細は「移動閉塞」を参照 固定閉塞式を用いることの欠点として、高速列車ブレーキ距離長くなるため、より長い閉塞区間占有して線路容量下げことがあるシステムとしては、コンピュータが各列車に対して他の列車進入許さない範囲計算することで、各列車現在の正確な位置速度進行方向把握できることを前提設計されており、線路車上備えられ様々なセンサータコメータ速度計などによって検知または計測されている(GPS地下線トンネルの中では測定不能になるので使えない)。移動閉塞では、閉塞信号機それに伴い設置される閉塞区間不要となり、速度指示列車直接伝達される。これにより、安全上必要とされる最低限間隔保ちながら、できる限り列車接近させて走行させることができるようになり、線路容量増大貢献する信号システム観点から、上の固定閉塞の図は、先行列車在線している区間すべてを占有していることを示している。これは、区間内のどこに列車存在しているかを正確に知ることができなかったからである。このため固定閉塞方式では、続行列車先行列車在線ていない閉塞区間境界までしか進むことができない2番目の図に示すように移動閉塞では、列車位置とその減速曲線列車常時計算しており、地上装置に対して無線報告している。このため地上装置防護区間計算し、もっとも列車に近い障害(この図でいえば先行列車末尾)に停止限界点 (LMA: Limit of Movement Authority) を設定することができる。 列車在線位置には不確定性があり、列車長さに対して安全上の余裕含め必要がある(図の中で黄色示されている)。これを総称してフットプリント足跡)と呼んでいる。この安全上の余裕は、列車移動距離計算する方法精度依存している。 移動閉塞に基づくCBTC使えば続行する列車の安全距離を短縮することができる。この距離は列車常時報告する位置速度に従って、安全上の要求満たしながら変化する。これにより列車運転間隔短縮でき、線路容量増加させることができる。 移動閉塞は、ロンドンドックランズ・ライト・レイルウェイDocklands Light Railway)や、ニューヨークのカナーシーL線(Canarsie "L" Line)などで用いられており、ジュビリー線でも使用する計画がある。イギリスウェスト・コースト本線West Coast Main Line)の近代化でも移動閉塞を採用して最高速度を140マイル毎時まで引き上げることが計画されたが、十分成熟した技術ではないと考えられたことと、他の線との接続点が多いことなどから、計画断念された。移動閉塞はERTMSETCS level 3でも仕様入っており、この仕様では列車ブレーキ距離だけの間隔先行列車続行して走ることができるようになっている日本ではJR東日本無線式の移動閉塞制御実用化させ、無線による列車制御システムATACS」を2011年春から仙石線あおば通駅-東塩釜駅間に導入した

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