祖国ラーメタルとの対立・帰還
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 03:50 UTC 版)
「雪野弥生」の記事における「祖国ラーメタルとの対立・帰還」の解説
ラーメタルとの衝突に備えて地球人を救うべく、関東平野を空洞船「ノア」として長い年月をかけて準備しており、ラーメタルやラーの接近により生じた地震や隕石の降下といった天変地異が顕著になると、地球人を大空洞に収容して東京を中心とした関東平野一帯を浮遊大陸のように浮上させる。同様に世界中の大都市も空洞船にしており、地球を離れる際に関東空洞船と同様に浮上させている(映画版で浮上するのは関東空洞船のみ)。こうして多くの地球人を空洞船に乗せて地球を離れ、地球とラーメタルの間に掛かった「大気の橋」を渡っていくが、セレンなどからの情報により、地球もラーメタルも壊れずにすれ違うだけであり、ラーメタル人がこの接近に乗じて地球を奪い取ろうとしていることを知る。彼らの手から地球を守ることを決意した弥生は指導者ラーレラに叛旗を翻し、部下のミライの力で歴代の1000年女王たちを復活させた。 この戦いでミライや夜森といった自分の部下や、セレンなど自分にとって大切な存在を失った弥生だったが、始たち地球人の善戦や歴代女王の宇宙船などの加勢もあって戦いは次第に地球側有利となり、ラーレラの宮殿船は破壊され地球をラーメタル人から守りぬいた。弥生は宮殿船を脱出したラーレラに停戦を呼びかけ自分たちの星ラーメタルに帰ることを訴えると、始や教授、育て親の雪野夫妻に別れを告げた。ラーメタルはラーの次元重力により太陽系を遠く離れて凍りつく運命にあったが、弥生はそこにいつか再び春を甦らせてくれる太陽に巡り合えることに一縷の望みを託し、ラーメタルの英雄ハンニバルが所有する小惑星型の宇宙船「カーミラ」でラーレラや歴代の女王たちと共に自分の星へと帰っていった。かくして西暦2001年春、最後の1000年女王である雪野弥生は、遊星ラーメタルと共に永遠の彼方へと去っていった。 映画版 弥生は自分の船で宮殿船内部に進入した際にラーレラからの攻撃で傷を負い、それがもとで床に臥せっていた。彼女は始を自分のもとに呼び寄せ、両親の死の原因が自分とセレンが発注した宇宙船の部品による事故であることを伝え、彼への手紙を綴った後は誰とも面会しようとはしなかった。彼女は「死んだ」とされ、葬儀はその夜のうちに多くの地球人たちが見守る中で行われた。天まで続く道を形作るように歴代女王たちが緑色の火が灯る松明を持って左右一列に並び、彼女の棺は歴代女王たちにより運ばれ、その間を通って天へと登っていった。弥生の姿は始や教授たちの胸に刻まれると共に、地球を愛する1000年女王として天へと帰っていった。 この映画版では弥生が息を引き取る場面が直接描かれておらず、雨森教授から「死んだ」と語られてはいるものの、終盤で納棺され運ばれてゆく女王の顔が青いガラスの中から振り返るかのようにアップして目が開くカットがあり、「実は生きていた」ともとれる描写となっている。
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