用途記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 08:47 UTC 版)
用途記号は、客車の用途に応じて単独で、また合造車の場合は下記の順番で重ねて使用される。AB寝台合造車は「ロハネ」、旧一等二等寝台合造車は「イロネ」とそれぞれ標記される。また備考欄の→の左は1960年の二等級制への移行以前の等級(旧で示す)、右はそれから1969年のモノクラス制移行までを示す。 緩急車については記号の末尾に「フ」が加えられるが、同様の設備を有していても展望車、郵便車・荷物車・事業用車には用いない。緩急車とは車掌室を有し、手ブレーキまたは車掌弁がある車両のことである。 記号用途 備考イネ 旧一等寝台車A寝台車 1955年旧二等寝台車への格下げにより廃止となった。(ただしJR九州の「ななつ星 in 九州」の寝台車(マイネ77・マイネフ77)で新たに用いられている。) ロネ A寝台車 旧二等寝台車→一等寝台車 ハネ B寝台車 旧三等寝台車→二等寝台車 イ 旧一等車ラウンジカー 二等級制への移行により廃止となったが、1987年に(マイテ49)が復元された際には、そのまま「イ」の記号が用いられた。(JR九州の「ななつ星in九州」ではラウンジカー・マイ77に使用されている。) ロ グリーン車 旧二等車→一等車 ハ 普通車 旧三等車→二等車 シ 食堂車 ビュッフェ含む ヘ 病客車 現存せず。等級の区分があり、旧一等病客車は「イヘ」、旧二等病客車は「ロヘ」で、旧三等病客車のみ「ヘ」と表記される。 ミ 軍務車 太平洋戦争後の連合国軍占領時代に存在し、現存せず。(ただし車両称号規程に正式に存在するものではない。詳細はリンク先参照)。 テ 展望車 付属する客室の等級により旧一等展望車は「イテ」、二等級制への移行以後の一等展望車(現・グリーン展望車)は「ロテ」と表記される。なお、JR北海道・「ノロッコ号」用の510系およびJR西日本・「やまぐち号」用の35系4000番台には「ハテ」(普通展望車)の記号が用いられている。 ユ 郵便車 鉄道郵便の廃止に伴い本来の用途からは退いたが、国鉄・JR所有車の場合救援車代用などとして現存する。 ニ 荷物車 鉄道小荷物制度の廃止に伴い本来の用途からは退いたが、救援車代用などとして現存する。 ヌ 暖房車 現存せず。 ヤ 職用車試験車 エ 救援車 1953年制定。現存せず。 ル 配給車
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用途記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 00:04 UTC 版)
用途記号には「ヘ」が当てられ、これは疾病(しっぺい)の“へ”からの由来、「病客車」の“病”(“ビョウ”、旧仮名遣い“ビャウ”だが、「ヒ」とすると控車の用途記号と重なることもあり、慣用の“ベウ”あるいは別の音読みである“ヘイ”)からの由来、「兵隊」の“ヘ”からの由来、「ヘルプ」の“ヘ”からの由来とする説などがある。一等病客車の記号は「イヘ」、二等病客車の記号は「ロヘ」で、三等病客車は単に「ヘ」と称する。精神病患者の保護室を設けた車両は「セ」を記号末尾の左上に小さく表示することとされた。この「ヘ」の名称は1961年1月に廃された。
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