流通・消費
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流通・消費
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/29 11:05 UTC 版)
出荷時はまず、養殖生け簀に作業船を横付けし、1尾ずつ釣り上げる。出荷する頃には1尾当たり50 - 60 kg(エラ・内臓を除去した状態での重量)に成長する。クロマグロが鈎針に食い付くと同時に電気ショックを与えて甲板へ引き上げ、速やかに延髄破壊、神経除去、鰓弓(さいきゅう)切除、血抜き、エラ・内臓除去を行う。ここまでの工程を3分で終え、氷水を張った船倉へ移し、魚体の芯温が5℃以下になるまで5時間ほど置く。次に船倉からクレーンで陸揚げし氷水を張った魚コンテナに移し替えて冷却室内に入れ、一夜を明かす。ここまでがブルーフィン三重の仕事で、翌朝に魚体を洗浄・計量し、発泡スチロール容器に詰めて卸売市場へ出荷する作業は、みえぎょれん鮮冷加工部が担当する。ただし、ブロック加工など小口販売はブルーフィン三重が手掛ける。 陸上での加工・出荷作業は、伊勢まぐろの加工のために建設された、みえぎょれん南伊勢水産流通センターで行う。センターには試験・研究開発室を設置し、伊勢まぐろを用いた新商品の開発を行っている。 出荷先は名古屋や大阪が中心で、初出荷から1年が経過した2014年(平成26年)に日本経済新聞は両都市の消費者に伊勢まぐろが認知されてきたと報じている。一方、首都圏では大型のマグロが好まれるため、小ぶりの伊勢まぐろは浸透していない。養殖地の南伊勢町では、南伊勢町商工会を中心に伊勢まぐろをご当地グルメとすべく取り組みが行われているが、町内で伊勢まぐろを提供する店舗が少ないのが課題である。 日本の養殖マグロ産地は、九州・沖縄・高知など南方が中心で、赤身でも脂の乗りが多いのが特徴である。一方、伊勢まぐろは日本の最北端の海域で養殖されるため、水温が低く成長が遅いという不利条件があるものの、身質が緻密となり、余分な脂が少ないという市場の評価がある。ブルーフィン三重は、大トロの脂っこさを苦手とする消費者に向けて「中トロも赤身も美味しい養殖マグロ」として訴求している。また流通開始当初から「伊勢まぐろ」というブランド名を強調することで、養殖マグロ産地としては後発ながら、他産地よりも1割ほど高値で販売することに成功した。なお南伊勢町には、ブルーフィン三重の伊勢まぐろのほかに、清洋水産の「灘まぐろ」、丸久水産の「三重まぐろ」と3つの養殖マグロブランドがある。 通年出荷が可能であるが、旬は10月から2月とされ、三重県の冬のプライドフィッシュに選定されている。最終的にはスーパーマーケットや飲食店で消費者に提供される。食紀行ライターの上村一真は名古屋の柳橋中央市場で「伊勢まぐろ丼」を見つけて賞味し、次のような感想を綴った。 「 短冊にはトロを使用とあり、一切れ口にすると脂の臭みを感じない臨界点の、強烈無比な極甘さ。ここまでやわやわ、トロトロ、ごってりのマグロは食べたことがなく、ご飯とかっ込むのがうまいパンチ力である。 」
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