伊勢まぐろ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/07 13:58 UTC 版)
伊勢まぐろ(いせまぐろ)は、三重県度会郡南伊勢町に本社を置く株式会社ブルーフィン三重が生産する養殖マグロのブランド[1]。漁業協同組合とその関連組織が設立した企業によるマグロ養殖の日本初の事例である[2]。南伊勢町はマグロ養殖産地として日本の最北端に位置するため、他の産地に比べて身が引き締まり、ほどよく脂が乗っていることを特徴とする[3]。
- ^ 小さいうちから養殖することで、個体差の少ない養殖マグロを育てることができる[6][7]。
- ^ 各港には漁場使用料を支払っている[8]。
- ^ 神前浦地区は従来マダイ養殖の盛んな地域で、2014年(平成24年)現在、13事業者が養殖に取り組んでいる[9]。いずれの事業者も家族経営で、ブルーフィン三重のように大規模養殖業者となる意向は持っていない[10]。ブルーフィン三重は海面を占有することによる補填として、神前浦地区にお金を支払う[4]。
- ^ ノルウェーサーモンの養殖にも使われている、「アクアシュア」という商品名の生け簀を使っている[6]。
- ^ 養殖に関わる従業員は全員が潜水士の免許を取得している[7]。
- ^ 生餌で全量をまかなうことができるにもかかわらず、モイストペレットを併用するのは、程よく脂の乗った臭みのない魚肉に仕上げるためである[13][6]。生餌は脂肪含有量にばらつきが出るため、均質なクロマグロを生産することが困難となる[13]。
- ^ 2013年(平成25年)9月から2014年(平成26年)9月までの1年強の出荷先は東海3県(愛知・岐阜・三重)が6割強、関西が2割で、そのほか北陸や首都圏へも出荷している[11]。
- ^ 例えば、「神前丼」の名で伊勢まぐろを使用した料理を提供している[15]。
- ^ 養殖漁場の「神前浦」が伊勢神宮ゆかりの地名であることにちなみ、「伊勢」まぐろと命名した[6]。
- ^ 2012年(平成24年)度と2013年(平成25年)度に生け簀へ投入したヨコワの数を合計しても、初年度の半分に満たなかった[19]。
- ^ a b c d e f g 池田 2013, p. 13.
- ^ a b c 松井 2015, pp. 20–21.
- ^ 池田 2013, p. 13, 15, 17.
- ^ a b c d e f 松井 2015, p. 21.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 池田 2013, p. 14.
- ^ a b c d e f g h “伊勢まぐろ養殖の概要”. 日本水産資源保護協会. 2020年3月29日閲覧。
- ^ a b c “株式会社ブルーフィン三重”. 6次化ポータルサイト 第6チャネル. アール・ピー・アイ. 2020年3月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 松井 2015, p. 20.
- ^ 松井 2015, p. 22.
- ^ 松井 2015, pp. 22–29.
- ^ a b c d e f g h i j 岡本憲明「伊勢まぐろ ブランド浸透 初出荷から1年 首都圏への拡販めざす」日本経済新聞2014年10月4日付朝刊、地方経済面 中部7ページ
- ^ 池田 2013, pp. 13–14.
- ^ a b 池田 2013, pp. 14–15.
- ^ a b c d e f g h i 池田 2013, p. 15.
- ^ a b c “伊勢まぐろ”. プライドフィッシュ. 全国漁業協同組合連合会. 2020年3月29日閲覧。
- ^ 山村俊輔「波の詩 伊勢まぐろ」中日新聞2018年7月29日付朝刊、三重総合11ページ
- ^ 丸山崇志「特産マグロを売り込め 南伊勢で養殖3種の試食会」中日新聞2014年3月26日付朝刊、広域三重19ページ
- ^ 上村 2015, p. 11.
- ^ a b c 池田 2013, p. 16.
- ^ 松井 2015, pp. 29–30.
- 1 伊勢まぐろとは
- 2 伊勢まぐろの概要
- 3 ブルーフィン三重
- 4 歴史
- 5 脚注
- 6 外部リンク
- 伊勢まぐろのページへのリンク