ゲルマン (化合物)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/07 15:11 UTC 版)
| ゲルマン | |
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ゲルマン |
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別称
水素化ゲルマニウム
ゲルマノメタン モノゲルマン |
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.029.055 |
| KEGG | |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| 国連/北米番号 | 2192 |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 特性 | |
| 化学式 | GeH4 |
| モル質量 | 76.62 g/mol |
| 外観 | 無色気体 |
| 密度 | 3.3 kg/m3 gas |
| 融点 | -165 °C (108 K) |
| 沸点 | -88 °C (185 K) |
| 水への溶解度 | low |
| 構造 | |
| 四面体形 | |
| O D | |
| 危険性 | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
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主な危険性
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有毒、可燃性、空気中で自然発火する恐れ |
| GHS表示: | |
| Danger | |
| H220, H302, H330 | |
| P210, P260, P264, P270, P271, P284, P301+P312, P304+P340, P310, P320, P330, P377, P381, P403, P403+P233, P405, P410+P403, P501 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| NIOSH(米国の健康曝露限度): | |
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PEL
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None[1] |
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REL
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TWA 0.2 ppm (0.6 mg/m3)[1] |
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IDLH
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N.D.[1] |
| 安全データシート (SDS) | ICSC 1244 |
| 関連する物質 | |
| 関連物質 | メタン シラン スタンナン プルンバン |
| 特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 | |
ゲルマン (英: germane) または水素化ゲルマニウム(すいそかゲルマニウム、英: germanium hydride)は、化学式が GeH4 と表されるゲルマニウムの水素化物で、メタンのゲルマニウムアナログである。最も単純なゲルマニウムの水素化物で、ゲルマニウムの有用な化合物の1つである。メタンやシランと同じように四面体形構造をとる。
性質
無色の刺激臭のある可燃性の気体で、比重は空気を1とすると2.645である。常温で安定で、280 °Cでは徐々に、375 °Cで急速に金属ゲルマニウムと水素に分解する。発火点は約150 °Cなので、常温の空気中では自然発火しない。燃焼すると有毒な二酸化ゲルマニウム GeO2 を生じる。
発見
合成
多くの合成法が、ゲルマンの工業的製法において有名である[3]。これらの製法は、化学還元法、電気化学的還元法、プラズマ法に分類される。
化学還元法は、還元剤によって金属ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物を還元する。水または有機溶媒中で反応を行う。実験室スケールでは、4価のゲルマニウムを水素化物試薬によって還元することで準備される。代表的な合成法にはメタゲルマニウム酸ナトリウムと水素化ホウ素ナトリウムとの反応がある[4]。
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