水素化ホウ素ナトリウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/10 02:23 UTC 版)
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| 物質名 | |
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水素化ホウ素ナトリウム |
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別名
テトラヒドロホウ酸ナトリウム |
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| ChEBI | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.037.262 |
| EC番号 |
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| Gmelin参照 | 23167 |
| MeSH | Sodium+borohydride |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |
| 国連/北米番号 | 1426 |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| Na[BH 4] |
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| モル質量 | 37.83 g·mol−1 |
| 外観 | 白色の結晶 吸湿性 |
| 密度 | 1.07 g/cm3[1] |
| 融点 | 400 °C (752 °F; 673 K)分解[1] |
| 550 g/L[1] | |
| 溶解度 | 液体アンモニア、アミン類、ピリジンに溶ける |
| 構造[2] | |
| 立方晶 (NaCl), cF8 | |
| Fm3m, No. 225 | |
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a = 0.6157 nm
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| 熱化学[3] | |
| 標準定圧モル比熱, Cp |
86.8 J·mol−1·K−1 |
| 標準モルエントロピー S |
101.3 J·mol−1·K−1 |
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標準生成熱 (ΔfH⦵298)
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−188.6 kJ·mol−1 |
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ギブズの 自由エネルギー (ΔfG⦵) |
−123.9 kJ·mol−1 |
| 危険性 | |
| GHS表示:[4] | |
| Danger | |
| H260, H301, H314, H360F | |
| P201, P231+P232, P280, P308+P313, P370+P378, P402+P404 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 70 °C (158 °F; 343 K) |
| ca. 220 °C (428 °F; 493 K) | |
| 爆発限界 | 3% |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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160 mg/kg (経口, ラット) 230 mg/kg (皮膚, ウサギ) |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
シアノ水素化ホウ素ナトリウム 水素化ナトリウム ホウ酸ナトリウム 四ホウ酸ナトリウム |
| その他の 陽イオン |
水素化ホウ素リチウム |
| 関連物質 | 水素化アルミニウムリチウム |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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水素化ホウ素ナトリウム(すいそかホウそナトリウム、sodium borohydrideもしくはsodium tetrahydroborate)は 化学式を NaBH4 で表される無機化合物で、ケトンやアルデヒドなどを始めとするさまざまな有機化合物の還元反応に用いられる代表的な還元剤のひとつである。ハーバート・ブラウンによって初めて合成され、偶然にその還元力が見出された。
性質
ナトリウムイオンおよび正四面体型の水素化ホウ素イオンBH−
4よりなる白色の固体で、多くは粉末として市販されている。やや吸湿性があり水分により分解しやすいので、密栓して保存する。水溶液は分解生成物のため強い塩基性を示す。酸性および中性条件で分解して水素を発生するため、アルカリ溶液中で保存する。また、水で分解し水素を発生するため、水素化ホウ素ナトリウムの火災の消火に水を用いてはならない。
還元剤として
有機合成化学分野において、還元剤として常用される。ケトンやアルデヒドなどのカルボニル化合物を、対応するアルコールへ還元する。通常メタノールやエタノールなどのアルコール系溶媒中で反応を行う(ただしメタノールに溶かすと氷冷下でも1時間で80% が分解してしまうので注意が必要である。イソプロピルアルコール中では安定である)。同じく還元剤の一つである水素化アルミニウムリチウムに比べて還元力が弱く、単に混ぜたのみではエステル、アミドなどは還元しないため、複数の官能基を持つ化合物の選択的な還元が可能である。ただしテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒を用いて加熱するなど条件を厳しくすれば、エステルなども還元される。また、反応溶媒として水を用いることができるのも特徴の一つであるが、塩基性条件で用いる必要がある。
塩基性水溶液中における標準酸化還元電位は以下の通りであり、かなり強い還元作用を示す。
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