止血薬とは? わかりやすく解説

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しけつ‐やく【止血薬】

読み方:しけつやく

止血剤」に同じ。


止血薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/22 16:09 UTC 版)

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止血薬(hemostatic agent)とは、血管壁や血小板、血液凝固系線溶系に作用して止血を促す薬の総称である。

全身投与薬としてはカルバゾクロム(アドナ®など)やアドレノクロムモノアミノグアニジン(S・アドクノン®など)、トラネキサム酸(トランサミン®など)、ヘモコアグラーゼ(レプチラーゼ®)といった薬が知られている。また局所投与薬としてはトロンビンアドレナリンなどが知られている。

分類

カルバゾクロム

1941年にDerouauxによって発見されたアドレナリンの酸化誘導体であるアドレノクロム止血効果があると考えられていた。アドレノクロムと同様の効果と安定性をもたせた成分がカルバゾクロムやアドレノクロムモノアミノグアニジンである。カルバゾクロムやアドレノクロムモノアミノグアニジンは組織プラスミノーゲン活性化因子を減らし、毛細血管の透過性を減少させると考えられているが正確な作用機序はわかっていない。代表的なのがカルバゾクロム(アドナ®)である。1日90mg程度で用いられることが多い。

トラネキサム酸

トラネキサム酸フィブリンに拮抗してプラスミノーゲンに結合して活性化を阻害することでフィブリン分解による出血を抑制する。抗プラスミン薬ともいわれている。血栓または塞栓性の疾患がある患者では慎重投与となる。感冒による咽頭痛を緩和する作用がある。トランサミン®が代表的である。1日750mgで用いられることが多いが添付文章では1日2500mgまで投与可能である。

ヘモコアグラーゼ

ヘビ毒から作られた酵素止血薬である。トロンビン様作用、トロンボプラスチン様作用によって止血作用をもたらす。血小板機能亢進作用もある。トロンビンとの併用は禁忌であり、トラネキサム酸の併用も慎重投与である。ゼラチンアレルギーでは用いることができない。レプチラーゼ®を1クロブスイツキー単位で点滴することが多い。

参考文献

関連項目

  • 創傷被覆材
  • ゼオライト - 血液と反応し凝固する性質を持つが、熱が発生し熱傷を負うことがある。粉末の形や止血帯の形で使用される。
  • カオリナイト - 血液の凝固を促進・誘発する性質を持つ。
  • ビタミンK - 血液の凝固や組織の石灰化に関わっている栄養素。Kはドイツ語で「(血液の)凝固」を意味する Koagulation の頭文字に由来し、止血剤として用いられた。

止血薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 02:05 UTC 版)

胃腸出血」の記事における「止血薬」の解説

詳細は「止血薬」を参照 止血薬とは血管壁血小板血液凝固系線溶系作用して止血促す総称である。全身投与役としてはカルバゾクロムアドナなど)やアドレノクロムモノアミノグアニジン(S・アドクノンなど)、トラネキサム酸トランサミンなど)、ヘモコアグラーゼ(レプチラーゼ)といった知られている。また局所投与としてはトロンビンやアドレナリンなどが知られている。 カルバゾクロム 1941年にDerouauxによって発見されたアドレナリンの酸化誘導体であるアドレノクロム止血効果があると考えられていた。アドレノクロム同様の効果安定性もたせた成分カルバゾクロムアドレノクロムモノアミノグアニジンである。カルバゾクロムアドレノクロムモノアミノグアニジン組織プラスミノーゲン活性化因子減らし毛細血管透過性減少させる考えられているが正確な作用機序わかっていない。代表的なのがカルバゾクロムアドナ)である。1日90mg程度用いられることが多い。 トラネキサム酸 トラネキサム酸フィブリン拮抗してプラスミノーゲン結合して活性化阻害することでフィブリン分解による出血抑制する。抗プラスミンともいわれている。血栓または塞栓性の疾患がある患者では慎重投与となる。感冒による咽頭痛緩和する作用がある。トランサミン代表的である。1日750mgで用いられることが多いが添付文章で1日2500mgまで投与可能である。 ヘモコアグラーゼ ヘビ毒から作られ酵素止血薬である。トロンビン作用トロンボプラスチン作用によって止血作用もたらす血小板機能亢進作用もある。トロンビンとの併用禁忌であり、トラネキサム酸併用も慎重投与である。ゼラチンアレルギーでは用いることができない。レプチラーゼを1クロブスイツキー単位点滴することが多い。

※この「止血薬」の解説は、「胃腸出血」の解説の一部です。
「止血薬」を含む「胃腸出血」の記事については、「胃腸出血」の概要を参照ください。

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