東海自然歩道とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 東海自然歩道の意味・解説 

とうかい‐しぜんほどう〔‐シゼンホダウ〕【東海自然歩道】

読み方:とうかいしぜんほどう

東海道筋にあたる山麓設けられ遊歩道東京明治の森高尾国定公園起点として大阪明治の森箕面(みのお)国定公園に至る。


東海自然歩道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/21 06:56 UTC 版)

東海自然歩道の起点(東京都八王子市)

東海自然歩道(とうかいしぜんほどう)は、東京都八王子市高尾の「明治の森高尾国定公園」から大阪府箕面市箕面の「明治の森箕面国定公園」までの11都府県約90市町村にまたがる長さ1,697 km長距離自然歩道である[1]。 自然遊歩道は、いくつも点在する関係自然公園のなかを通過しており、起点にある明治の森高尾国定公園や、終点にある明治の森箕面国定公園のほか沿線には、富士箱根伊豆国立公園(神奈川・山梨・静岡県)、丹沢大山国定公園(神奈川県)、天竜奥三河国定公園(長野・静岡・愛知県)、揖斐関ヶ原養老国定公園(岐阜県)、飛騨木曽川国定公園(岐阜・愛知県)、愛知高原国定公園(愛知県)、鈴鹿国定公園(滋賀・三重県)、室生赤目青山国定公園(三重・奈良県)、大和青垣国定公園(奈良県)、琵琶湖国定公園(滋賀県)がある[2]

歴史

整備された道標

1969年昭和44年)、厚生省(後に担当部局は環境省に継承)が長距離自然歩道を作る事を提案し、1970年(昭和45年)から関係自治体の協力のもとに整備が始められ、1974年(昭和49年)7月に完成した[3]

経緯

東海自然歩道の構想は、1969年(昭和44年)の年頭において厚生省の施策として発表された。 各地方のインフラ整備や都市の過密化が急激に進められ、四大公害病等の高度経済成長の影の面が顕在化し始めた当時、憩いの場としての自然を見直そうというこの構想は、国民から絶大な支持を得て、以後これに倣って数々の自然歩道が整備された[4]

東海自然歩道の企画と実現には、当時の厚生省国立公園部(後の環境庁国立公園局[4]。更に後の環境省国立公園課)に在籍していた大井道夫の尽力によるところが大きい[5]。 厚生省時代から国立公園に携わり、環境庁設立と共に入庁した大井は、アメリカアパラチア山脈などで建設されていた自然歩道(アパラチアン・トレイル)をヒントに、日本初の自然歩道である東海自然歩道を企画し実現した[6]。 この二つの国定公園を歩道で結ぶという企画を契機として、道中の高原湿原峡谷等が、次々と国定公園に指定された[6]観光地でも僻地でもないが、自然の生態系が存在している区域を公園に指定したこの試みは、観光地としての意味あいが強かった国定公園に、保護林ネットワークとしての役割を持たせ、後の国定公園のあり方について示唆を与えることとなった[6][5]

コース

コースの概略図

国土地理院の2万5千分1の地形図上には、「東海自然歩道」の表記が要所になされている[7]

通過する自治体

恵那コース

山之辺コース

笠置町内の東海自然歩道山之辺の道コースと木津川(ここでは、写真右手の橋を行く)
宇治市、宇治神社前

主な山

高尾山~城山の登山道
東海自然歩道の最高地点、姫次から望む富士山
大界木山~中ノ丸間にある城ヶ尾峠
鍋倉山避難小屋

脚注

  1. ^ 東海自然歩道”. 環境省. 2012年1月30日閲覧。
  2. ^ 浅井建爾 2001, p. 179.
  3. ^ [1]「長距離自然歩道の半世紀」3ページ
  4. ^ a b 昭和45年厚生労働白書より
  5. ^ a b 『グリーン・エージ. 20(4)』森林資源総合対策協議会刊
  6. ^ a b c 『観光文化 199号』(日本交通公社刊(こちらに、その本の紹介文があります)
  7. ^ 地図閲覧サービス(東海自然歩道)”. 国土地理院. 2021年8月29日閲覧。

参考文献

  • 浅井建爾『道と路がわかる辞典』(初版)日本実業出版社、2001年11月10日、178-179頁。ISBN 4-534-03315-X 
  • ふれあいウォーク東海自然歩道 東海版 愛知・岐阜・三重スーパー絵地図ガイド ISBN 4833100762
  • 東海自然歩道 日帰りハイキング〈1〉高尾山‐奥三河 ISBN 4635500136
  • 東海自然歩道 日帰りハイキング〈2〉奥三河‐鈴鹿峠 ISBN 4635500144
  • 東海自然歩道 日帰りハイキング〈3〉箕面公園‐鈴鹿峠 ISBN 4635500152

関連記事

「1700キロ「東海自然歩道」が完成50年」 - 日本経済新聞2024年3月4日朝刊社会面

関連項目

外部リンク


東海自然歩道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 09:41 UTC 版)

神峯山寺」の記事における「東海自然歩道」の解説

山門から仁王門にかけての参道の脇には東海自然歩道が並走しており、ハイカー達の中継地点にもなっている。

※この「東海自然歩道」の解説は、「神峯山寺」の解説の一部です。
「東海自然歩道」を含む「神峯山寺」の記事については、「神峯山寺」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「東海自然歩道」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「東海自然歩道」の例文・使い方・用例・文例

  • 東海自然歩道という道路
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「東海自然歩道」の関連用語

東海自然歩道のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



東海自然歩道のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの東海自然歩道 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの神峯山寺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS