鳴沢氷穴とは? わかりやすく解説

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なるさわ‐ひょうけつ〔なるさは‐〕【鳴沢氷穴】

読み方:なるさわひょうけつ

山梨県南都留(みなみつる)郡にある溶岩洞天然記念物富士山貞観大噴火の際に噴出した溶岩により形成されといわれる年間通じて気温低く江戸時代には内部の氷が将軍への献上用に利用された。


鳴沢氷穴

名称: 鳴沢氷穴
ふりがな なるさわひょうけつ
種別 天然記念物
種別2:
都道府県 山梨県
市区町村 南都留郡鳴沢村
管理団体 鳴沢村(平8・6・4)
指定年月日 1929.12.17(昭和4.12.17)
指定基準 地6
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 富士四近ニ於テ風穴氷穴胎内等ノ名ニヨツテ呼ハルゝ洞穴ニハ二種アリ一ハ熔岩流上表部カ冷結シタルソノ内部ニ於ケル未固結部カ熔岩流ノ下部ヲ破リテ再ヒ外ニ流出シソノ跡ニ隧道状ノ長キ洞穴ヲ残シタルモノニシテ之ヲ熔岩隧道ト名ツク二ハ熔岩流一部水蒸氣ソノ他ノ「がす」カ集合シテ自然ノ「がすたんく」ヲ造リタルマゝ之ヲ包メル熔岩流全部冷却固結シ「がすたんく」カ洞穴トナリテ残リタルモノニシテコノ種ノ洞穴ニハ熔岩隧道ノ如ク大規模ノモノナリ形ハ概ネ不規則ナリ
上記ノ諸洞穴前者ニ属シ富士四近ノ如クコノ種ノ洞穴多数存在スルコトハ世界的稀有ナリ

鳴沢氷穴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/01 04:31 UTC 版)

鳴沢氷穴の入り口
鳴沢氷穴内部
鳴沢氷穴
鳴沢氷穴の位置

鳴沢氷穴(なるさわひょうけつ)は、山梨県南都留郡鳴沢村に立地する溶岩洞。総延長156メートル、幅1.5-11メートル、高さ1-3.6メートル。1929年(昭和4年)12月17日に旧文部省により天然記念物に指定された[1]

概略

平安時代初期の貞観6年(864年)、富士山の北西山麓で大規模な噴火活動が発生した(貞観大噴火)。噴出した膨大な溶岩が徐々に冷え固まる際に、内部の高熱なガス体や冷え切らない溶岩が抜け出すことで形成された空洞の一つが、この鳴沢氷穴である。内部は非常に低温で、年間の平均温度は摂氏3度程度である。地下21mの「木の池」では、氷柱や玄武岩質溶岩群を見ることができる。竪穴環状形の形状になっている。途中にはかがまないと通ることができない天井が低いところもある。

氷穴内には氷の貯蔵庫があり、かつて江戸時代には献上するための物品、大正時代には氷式冷蔵庫の氷など、様々な用途で使われていた。

国道139号から車道により青木ヶ原樹海へ入った場所にあり、西隣にある富岳風穴とともに富士山麓の天然記念物に指定された。溶岩洞穴の中では容易に訪れることが出来る。富岳風穴とともに富士急グループの富士観光興業が運営している。

交通手段

参考文献

  • 加藤陸奥雄他編『日本の天然記念物』、講談社、1995年3月20日 第1刷 947、949ページ ISBN 4-06-180589-4

脚注・出典

  1. ^ 文化庁国指定文化財等データベース

外部リンク

座標: 北緯35度28分29.23秒 東経138度39分59.46秒 / 北緯35.4747861度 東経138.6665167度 / 35.4747861; 138.6665167



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