本朝麗藻巻上とは? わかりやすく解説

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本朝麗藻巻上

主名称: 本朝麗藻巻上
指定番号 2484
枝番 00
指定年月日 1994.06.28(平成6.06.28)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 1帖
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  『本朝麗藻』は平安時代中期漢詩文集で上下二巻編者高階積善たかしなもりよし】。成立寛弘七年一〇一〇)頃と考えられている。上巻首尾を欠くが春夏秋冬四季部からなっていたとみられ、現存詩数五十首を数える。下巻山水仏事神祇など一六部門分かれ百首収めている。作者一条天皇藤原道長下藤原公任、大江以言【もちとき】、源為憲二九人を数え一条朝の詩人網羅している。
 本帖は巻上の唯一の古写本で、体裁粘葉装、後補茶表紙を装する。料紙楮紙に半六行に押界を施し、詩序は一行一七前後、詩は二句一行速筆をもって書写される。本文首尾欠き源孝道の詩序より大江以言の詩序の途中までで、詩文四八首を存しており、文中には別筆で墨仮名校異、墨声点などが付されている。奥書等はないが書風などよりみて鎌倉時代前期書写認められる包紙には「無外題 書出白河院」と前田綱紀墨書があり、別筆にて「称名寺蔵書之内」の朱書がある。本帖からの転写本とみられる彰考館本(戦災焼失)に「貞享乙丑金沢文庫偶得残篇以補」(『彰考館蔵書目録』)とあることから、本帖がもと金文庫伝来し綱紀蒐集により前田家入った経緯判明する
 なお、彰考館本を底本としたとみられる群書類従本の上部分には、この前田家本の現存分の前に二首の詩文収められており、彰考館本の書写された貞享二年(一六八五)段階では、首に一葉存したことが知られる
 『本朝麗藻下巻江戸時代写本多数伝わっているのに対し上巻は本帖と、その転写本たる彰考館本が知られるのみである。本帖は残欠本ではあるが、平安朝漢文学完成期にあたる『本朝麗藻』の中世初期遡る古写本として価値が高い。



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