末期増備車グループ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 12:04 UTC 版)
「国鉄キハ58系気動車」の記事における「末期増備車グループ」の解説
キハ58 1523冷房準備工事車 キハ28 3001冷房改造施工車 1968年から1969年までに製造されたグループで、走行性能に変化はないが車体のマイナーチェンジなどの以下の改良が行われた。 普通車は後の冷房化を考慮し、AU13形分散式冷房装置7基をボルトオンで簡単に搭載できる冷房準備工事を施工。このため屋根形状が従来よりフラットで高さも長大編成対応グループのうち新製冷房車となったキロ28 139 -同様に低下。また、冷房時には窓やベンチレーターが締め切りになるために客室の換気対策として強制換気方式を採用し吸気口を客室端部裾に設置。 キハ28形は4VK冷房用発電装置搭載準備工事も併せて施工し、車体窓柱部または窓下部に吸気口を設置。ただし、1505 - 1510は中央東線急行「アルプス」に組成されていたキロ58形冷房化のために新造時から4VK冷房用発電装置を搭載して落成したことによる原番号+1000の区分である。また暖地向けの1001 - 1024は、後に全車冷房化ならびに4VK冷房用発電ユニットが搭載され車番は+2000の3001 - 3024に改番したが、501 - 504は冷房化工事未施工のまま廃車となった。 キロ28形は暖地向け・寒地向けを問わず全車新製時からの冷房車で装置脇にあったトランジスタ蛍光灯冷却用小形通風孔を廃止した。 301 - 308・501 - 507は4VK冷房用発電装置搭載準備工事を施工した上で4DQ発電装置搭載で落成。このうち暖地向けの301 - 308は1978 - 1981年に4VK発電装置換装工事を施工し2301 - 2308に改番。 2309 - 2314・2508 - 2518は最終増備車で新製時より4VK発電装置搭載済みとし、車体断面形状をキハ65形に合わせたものに変更し雨樋位置を低下させたほか、本系列では唯一トイレを車端部デッキ外に設置する設計変更を実施した。 運転台前面窓をパノラミックウインドウに変更。 運転台下部に排障器(スカート)を採用。 乗務員室扉の位置を変更し助手席側窓を廃止。 落成時から全車両に外ハメ式尾灯を採用。 この結果、前面の印象は1966年から増備されていた近郊形気動車のキハ45系に追随した形状になったため従来形に比べて大きく変わった。しかし、DMH17系エンジンを核とした構成の陳腐化や電化の進展による電車特急列車増発で気動車急行列車減少が予測されたことから、同時期に製造された他の気動車同様に新製数は少なく抑えられた。また、帝國車輛工業と東急車輛製造は製造を担当していない。 本グループからは暖地向け車両と本州内寒地向け車両が分けられるようになり、以下の番号区分が行われた。 暖地向け キハ58 1101 - 1143 キハ28 1001 - 1024 キロ28 301 - 308・2309 - 2314 キユ25 3・4 寒地向け キハ58 1501 - 1534 キハ28 501 - 504・1505 - 1510 キロ28 501 - 507・2508 - 2518
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