普通運賃の計算方法について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:28 UTC 版)
「首都圏ICカード相互利用サービス」の記事における「普通運賃の計算方法について」の解説
普通運賃は、実際の乗車経路に関わらず最も安くなる経路を自動計算する(ただし、下記のような例およびすでに購入時に経路が指定されている定期運賃を除く)。 改札外乗り換えを要する場合 東京地下鉄・東京都交通局(都営地下鉄)の一部の連絡駅や京成電鉄の京成高砂駅(金町線と京成本線・成田スカイアクセス線)では、同一事業者内の乗り換えにおいて一旦改札口を通って行う。この場合、60分以内に再入場しないと運賃が打ち切られ、次回入場時に乗り換え駅からの運賃が差し引かれる。また、目的地となる降車駅よりも運賃が高額となる改札外乗り換え駅を経由して乗り継ぐ場合には乗り継ぎ駅で当該駅までの運賃が差し引かれ、それより安い目的地の駅で下車した場合でも超過分は戻らない。この改札外乗り換えの駅が改札を通らずに到達した2事業者目以降となる場合には、1事業者目からこの一旦出場駅までの経路が確定することになる。同一事業者内での改札外乗換は、磁気の普通乗車券・回数券では対応する改札口・改札機が限定されている場合もある(対応していない改札機に投入すると回収される)が、ICカードの場合はその制限がなく、乗換口として指定されていない改札口同士で乗り継いでも運賃が継続される。 なお、JR鶴見線・南武線(支線)の連絡駅で、乗り換えに際して一度改札を出る必要がある浜川崎駅では、このルールは対応していないため、設置されている簡易ICカード改札機(読み取り機)にカードを読ませてはいけない。 通過連絡運輸の非適用 JRにおいて通過連絡運輸が設定されている区間であっても、IC乗車券で乗車した場合はJR線区間の前後のキロ程は通算されず、それぞれの区間の運賃が別個に適用される(途中改札口を1度も通らない場合は下記と同様に全区間JR線扱いとなる)ため、磁気乗車券と比べて高額となる場合がある。ただし、東京メトロ千代田線の北千住駅 - 西日暮里駅間を経由してJR常磐線と山手線などをIC乗車券で乗り継ぐ場合に限り3区間個別の合計した運賃から100円減額されるというルールを新たに設定している(JR[1]+千代田線[160円]+JR[2]-100円。JRの1と2のキロ程は通算されない)ため、ICカードで乗車した方が安くなるケースがある。適用区間は常磐線 亀有駅 - 取手駅間と、山手線・埼京線(赤羽線区間)・京浜東北線(蕨駅 - 品川駅間)・宇都宮線(赤羽駅以南)で囲まれた区域の各駅の相互発着で、これらの各駅のきっぷうりばに掲げている運賃表にはICカードで乗車した方が安くなる駅が記載されている。 なお、この他にICカード利用エリアで通過連絡運輸を行っている区間は、東京メトロ東西線中野~西船橋間経由のみである。 他の事業者を経由して元の会社線に乗り継ぐ場合 最初に入場した事業者の駅から途中一度も改札口を通ることなく、他の事業者を経由して元の事業者の路線の駅まで乗り継ぐ場合は、入場した事業者の路線のみで乗車できる経路がある時に限り、他線経由時の運賃の方が安い場合でも全区間最初に入場した事業者の路線のみ乗車したものとする。ただし、他社と改札内を共有する共同使用駅(中野駅・西船橋駅・北千住駅・綾瀬駅・八丁畷駅・小川町駅 (埼玉県)・寄居駅・下館駅)で入・出場した場合は安い方の運賃を適用する。なお、西船橋駅ではJRとJR総武線(地下鉄東西線直通)・東京地下鉄・東葉高速線の改札が分離されるとともに乗り継ぎ用の自動改札機が設置されている(運賃の計算基準は変更なし)。現在、この規定で高額な運賃が発生する可能性があるのはJRのみである。 連絡(中間)改札がない駅で別の会社線に乗り換える場合 他社と改札内を共有する駅のうち、八丁畷駅・小川町駅 (埼玉県)・寄居駅の各駅には乗り継ぎ用の簡易ICカード改札機が設置されており、これにタッチすることで当該駅を通過したという情報を書き込む。これにタッチしないと中野または北千住などを経由した運賃が意図せず引き落とされる場合がある。 なお、かつては、拝島駅・伊勢崎駅・越生駅でも同様の取り扱いが行われていた。拝島駅については駅舎が橋上化された2007年8月24日から2008年3月14日まで自由通路の一部をJR線と西武線の連絡通路として使用していた。伊勢崎駅についても、高架化に伴うJR・東武の改札分離が行われた2010年3月13日まで、越生駅では自由通路新設に伴いJR・東武の改札が分離された2019年3月15日まで同様の取扱が行われていた。 厚木駅は、2014年2月15日から乗り継ぎ用の簡易ICカード改札機に代わり、乗り継ぎ用の基本型自動改札機が設置された。これにより、タッチを失念して改札を通過する事は無いものの、従来通り最初の改札を小田急とJRで共用しているため、ICカード利用の取扱に変化はない。
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