新館建設以降(1984-2005)
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「指宿市立図書館」の記事における「新館建設以降(1984-2005)」の解説
1983年(昭和58年)11月8日、新図書館の建設工事の起工式が挙行され、建築費2億3247万円、外構工事費2680万円をかけて1984年(昭和59年)8月に新館が開館した。新館への移転作業は同年7月に行われ、当時盛んであった親子読書会の女性らが手弁当持参で応援に駆け付けた。新図書館では、蔵書の充実、利用者との連携強化、レファレンスサービスの充実、公民館図書室や配本所とのネットワーク確立の4つの目標を立てた。目標を達成すべく、1984年(昭和59年)より年4回の読書講座を開始し、1985年(昭和60年)には移動図書館「つまべに号」を導入、古典文学講座と絵本・紙芝居の読み聞かせも始まった。1988年(昭和63年)3月に59回開催された古典文学講座が終了し、代わって4月から市民講座「い・ぶ・す・きを学ぶ」が開講され、1996年(平成8年)3月まで続いた。 多くの人の熱意によって支えられていた図書館であったが、1990年代頃から図書館は、非専門職の職員が数年置きに入れ替わりで配置される状態が続くようになった。司書が派遣されても改革に着手する前に異動を余儀なくされ、購入図書や寄贈図書の一部は整理されることなく、選書は企業に頼り、選書はそれでよかったが除籍はそうもいかず、蔵書数が適正値を大幅に超過していた。また、専門の司書が一人しかないためサービスの提供が難しい状況が続いていた。利用者の目線からは、コンピュータによる蔵書管理が導入されていないため、電話による貸出延長ができない、蔵書検索ができない、借りた本をすべて同時に返さなければ新しく本を借りられないなどの不便さがあり、利用者はコンピュータ化された山川町立図書館(現・指宿市立山川図書館)へ流出していた。 2003年(平成15年)、読み聞かせ活動を再編し「ふれあいおはなし会」に変更、読書週間に「読書まつり」を開催した。同年度の蔵書数は101,176冊、貸出冊数は77,019冊で、利用者数は23,752人(うち移動図書館が4,346人)であった。1985年から開始された移動図書館車つまべに号は2005年(平成17年)3月、20年間の役目を終えた。同年、図書館ボランティアグループ、本と人とをつなぐ「そらまめの会」が発足した。そらまめの会はまず、熱意のある当時の司書とともに10年間も貼ったままであった恐竜のイラストを剥がし、館内装飾の制作を始めた。そらまめの会の活動以降、減少傾向にあった利用者が徐々に戻り始めた。
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