新漢語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:35 UTC 版)
『万国公法』は多くの新漢語を日本にもたらした。知識人のみならず、下で触れるように教育分野でも教科書として採用されたため、新語の定着を促したと思われる。 『万国公法』に由来すると思われる新漢語は多数ある。この場合の由来とは、必ずしもマーティンたちが新造したことに限定するものではなく、中国古典等に使用されていた熟語を法律用語に転用し、表記は同じでも意味が変容されているものも含んでいる。たとえば「公法」ということばは『韓非子』有度篇にも確認されるが、“International Law”という国際法の意味で使用したのは『万国公法』に始まる。現在まで使用されているものの代表例には以下のような熟語がある(松井1985)。 国債・合邦・自主・戦利・特権・平時・民主・盟邦・野蛮・越権・海峡・各処・過大・慣行・管制・急行・強制・共用・協力・君権・現今・現在・合法・公約・誤解・国会・私権・実権・実務・首位・主権・上告・商事・聖書・専権・全国・戦時・戦前・船内・全廃・属地・奪回・直行・特約・突然・物件・砲弾・某国・例外・聯邦・権利etc。 明治初期の法律用語の翻訳は、津田真道・加藤弘之・箕作麟祥・西周の四人によって進められたが、彼らが参照したのが『万国公法』であった。彼らは当時明六社の同人であり、社会に大きな影響力をもっていた。そして彼らが訳語を自らの著作の中で積極的に使用することで『万国公法』の新漢語定着に寄与したのである。
※この「新漢語」の解説は、「万国公法」の解説の一部です。
「新漢語」を含む「万国公法」の記事については、「万国公法」の概要を参照ください。
新漢語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 23:28 UTC 版)
詳細は「和製漢語」を参照 現代社会において、新聞や雑誌で目にするほとんどの漢語が和製漢語(もしくは日本漢語)に属する新漢語であるという。政府、議院、行政、選挙、企業、保険、営業、鉄道、道路、郵便、運動、競走、野球…など例を挙げるときりがないが、「江戸時代の人間は使っていなかったであろう」と見当がつく単語は、大体新漢語に該当するという。
※この「新漢語」の解説は、「漢語」の解説の一部です。
「新漢語」を含む「漢語」の記事については、「漢語」の概要を参照ください。
- 新漢語のページへのリンク