文化・世界遺産
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毎年夏に45日間にわたり、コンサートや競技会などを含む文化的な催しであるドゥブロヴニクサマーフェスティバルが開催されている。2月3日はドゥブロヴニクの守護聖人であるブラシウスの祝日で、大きなパレードや祝祭が行われ数日間続く。旧市街は1993年から2002年に発行された50クーナ紙幣の裏側に描かれている。聖ブラシウスの像は市内の周辺で見ることが出来る。ブラシウスはヴェネツィアへの福音者マルコと同様に重要で、旧市街にある大きな教会の一つである聖ブラホ教会の名称にも因んでいる。アルボレトゥム・トルステノ (Arboretum Trsteno) は世界で最古の植物園で1492年以前に遡る。また、ヨーロッパでは3番目に古い薬局があり、1317年に遡り現在でも営業しているなど旧市街地は古い建物を誇っている。イギリスの劇作家ジョージ・バーナード・ショーは1929年にドゥブロヴニクを訪れ「この世の天国が見たければ、ドゥブロヴニクに行かれよ。」と述べている。ドゥブロヴニク湾には72ヘクタールの木に覆われたロクルム島があり、伝説によれば1192年リチャード1世が難破した後、岸にたどり着いたとされている。現在、島には城壁や植物園、ナチュラリストビーチがある。 1667年の大震災ではドゥブロヴニクのルネサンス期の建物は少数だけ生き残ったが、幸いなことに建築遺産としては十分に残っている。ルネサンス期遺産で最も輝かしいものは16世紀以来のスポンザ宮殿で現在は公文書館として使われている。レクター宮殿 (Rector) はゴシック・ルネサンス様式の建物で優美な曲線と絢爛豪華な階段を表して、現在は博物館として使われ、建物のファサードは1993年から2002年にかけて発行された50クーナ紙幣に旧市街と共に描かれている。聖サヴィオゥール教会はルネサンス期の名残を留め、隣は多くの観光客が訪れるフランシスコ会修道院である。フランシスコ会修道院の図書館には30,000冊の蔵書、22のインキュナブラ、1,500もの貴重な手書きの文書が保管されている。15世紀の銀と金メッキのクロスや銀の香炉、18世紀のエルサレムの十字架も含まれる。ドゥブロヴニクではもっとも敬愛されている聖ブラシウス教会(聖ヴラホ教会)は18世紀に建てられた。ドゥブロヴニクのバロック様式の大聖堂は18世紀に建てられ、聖ブラシウスの聖遺物と共に象徴的である。ドミニコ会修道院は城壁の外側に似ているが、内側にはゴシック・ロマネスク様式の教会と美術館を含んでいる。ドミニコ会修道院の貴重な財産は図書館に保管されている220以上のインキュナブラや多くの手書きの写本や図絵で、アーカイブにはこれら貴重な品々が保管されている。ドゥブロヴニクの顔でもあるドゥブロヴニク城壁は周囲約1,900mあり、厚さ5メートル、高さ20メートルの堅牢な市壁。最初に造られたのは7世紀とされるが今日見られる主要な部分は12世紀から17世紀にかけて造られている。 ドゥブロヴニク旧市街ピレ門 プラツァ通り(ピレ門から続く石畳のメインストリート) ドミニカ修道院(宗教博物館) フランエヴァッキ修道院 スポンザ宮殿(ブローデルが『地中海』を書くのにインスピレーションを得たと言われる古文書館[7000巻の手稿本、10万点の法令文]はこの宮の二階にある。) ルザ広場 司教宮殿(歴史博物館) 聖イヴァン砦(海洋博物館) 聖ヴラホ(ブラシオス)教会 聖イグナチオ教会 - アンドレア・ポッツォによる設計 大聖堂 城壁(旧市街を囲んでいる。通行でき、カフェや展望台も有る。内戦で甚大な被害を受けた。)
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