文化主義と逆文化主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 21:29 UTC 版)
「華美な風俗」だけが氾濫する戦後の日本文化の衰退や形骸化を「近松も西鶴も芭蕉もゐない昭和元禄」と皮肉る三島由紀夫は、何故そのように「詩の深化」を忘れた文化に陥ったのかを探り、その原因を、戦後の占領政策から端を発した外務官僚や文化官僚の手による「〈菊と刀〉の永遠の連環を絶つ」政策にあると指摘し、それは社会主義国や革新政党の文化綱領とも共通する〈文化主義〉、つまり「文化をその血みどろの母胎の生命や生殖行為から切り離して、何か喜ばしい人間主義的成果によつて判断しようとする一傾向」の支配にあると断じる。
※この「文化主義と逆文化主義」の解説は、「文化防衛論」の解説の一部です。
「文化主義と逆文化主義」を含む「文化防衛論」の記事については、「文化防衛論」の概要を参照ください。
- 文化主義と逆文化主義のページへのリンク