数学について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 03:44 UTC 版)
数論は、図形数・完全数・偶数奇数・平方数・合同数。基本演算は、数表記、加減乗除、指表記、開閉法。分数については表記、四則、帯分数、および分数をつなげる計算法としてinfilcare(指し貫く,数珠つなぎにする意味)という方法の紹介。三数法。比と比例。仮定法。そして代数学、幾何、商業算術となる。参照した数学者として、サクロボスコ、エウクレイデス、ボエティウス、プトレマイオス、アルキメデス、アルジェブラ(おそらくジャービル・イブン=ハイヤーン)などの名が挙げられている。この他、剽窃を指摘された部分がいくつかある。 商業算術 商業で使われる主な算術が例題つきで解説されている。コンメンダ(イタリア語版)と呼ばれる商業組織の共同経営、家畜の放牧、家の賃貸、物々交換、利益と値下げ、利率、硬貨の純度、旅費、資本の分配、給料支払、労働時間、パンの購買、ゲームの問題などが書かれている。当時の商業についての史料にもなっている。 代数 代数学についての最初の印刷された書籍であり、2次方程式の解法について書き、のちの研究者に影響を与えた。第1論考はプラスとマイナス、第2論考は根の計算、第3論考は2項和と2項差、第4論考はベキの乗法、第5論考は2次方程式、第6論考は2次方程式に還元できない高次方程式について書かれている。2次方程式は6つの標準型が紹介され、レオナルド・フィボナッチの『算盤の書』(1202年)と同様の内容も見られる。記憶のために、ラテン語詩で解法を説明している。 3次方程式については、非比例性または不比例性を理由として、可能かもしれないが一般的な解法はないと書いた。パチョーリは比例性を重視しており、その点は『スムマ』の書名にも表れている。3次方程式の記述は、ボローニャ大学のシピオーネ・デル・フェッロに影響を与えた可能性がある。 幾何 全体の構成は、フィボナッチ『幾何学の実際』に促している。パチョーリ自身が講義で使用したヨハンネス・カンパヌス編のユークリッド幾何学の要約が含まれている。初版と第2版は、幾何学を扱った部分に差異がある。書かれているのは基本図形、三角形・多角形・円の分割、距離や高さの測定、体積、面積、高さ、距離、などである。
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