政治闘争と独裁の開始とは? わかりやすく解説

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政治闘争と独裁の開始

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 02:33 UTC 版)

ベニート・ムッソリーニ」の記事における「政治闘争と独裁の開始」の解説

詳細は「ファシスト反ファシスト政争1919年-1926年)(イタリア語版)」および「首席宰相及び国務大臣イタリア語版)」を参照 イタリア民主制急速に後退していたが、ムッソリーニ政権批判急先鋒となっていたのが野党第一党統一社会党率いジャコモ・マッテオッティ書記長であった1924年6月10日、そのマッテオッティが何者かによって暗殺されたのを契機ムッソリーニ内閣対す大規模な反政府運動発生した。マッテオッティは社会党ムッソリーニ掲げ挙国政権参加検討していることに反対し、事件直前5月30日行われた議会演説激烈に国家ファシスト党批判していた。マッテオッティ暗殺ムッソリーニ命令よるものかは議論が残るが、どうあれファシスト党の反民主主義という評価決定的となったそれまでムッソリーニ政権是々非々態度取っていた諸政党は一挙に態度硬化させ、古代ローマ時代平民貴族対抗して聖なる山(一説ローマの七丘一つアヴェンティーノにあったとされていた)に立てこもった故事倣い議会欠席するアヴェンティーノ連合という政治運動始まった混乱の中、党の地方組織からも「非妥協派」と呼ばれる黒シャツ隊(旧行動隊)を中心とした党内過激派ファシズム運動の集権化穏健路線対する不満を再燃させ、以前から非妥協派の粛清求めていた修正主義派のファシスト党内抗争引き起こし指導部反対する離党者も次々発生した党内外からの圧力大戦前のムッソリーニにとって最大政治的危機となった。 「この演説から四十八時以内事情明らかになる事を覚悟せよ。諸君自分の心にあるのは個人私利私欲でもなく、政権へ欲求でもなく、下劣な俗情でもない。ただ限りなく勢い強い、祖国への愛だけだ!」 ベニート・ムッソリーニ1925年1月3日独裁宣言演説 しかし結果から言えば精神的指導者であるムッソリーニ権威党内決定的に揺らぐことはなく、党の崩壊分裂には至らなかった。反ファシスト運動国王や軍の支持得られなかったことから次第勢い失い最終的にゼネスト踏み切るかどうか共産党社会党人民党の対応が分かれて瓦解した内紛制したムッソリーニ党内においては仲裁役、政府においては既存多党制維持しながらの制度改革考えていたそれまで計画を不十分と感じ根本的に国家制度改革して一党制による独裁政治を行うことを決意したムッソリーニは党の書記長職に就かなかったり、首相時代連立政権という形を取るなど自身独裁者になることは望んでいなかったが、先述内紛全体主義確立するまでの過渡期には独裁者が必要であることを示した1924年12月31日各地反ファシスト派への実力行使再開していた国防義勇軍幹部三十三名年始の挨拶首相官邸訪れた際にファシスト党によるクーデター提案すると、ムッソリーニ今回了承した1925年1月3日ムッソリーニ議会演説独裁推進公言し同年12月24日首相に代わる新たな役職として首席宰相及び国務大臣イタリア語版)(イタリア語: Capo del governo primo ministro segretario di Stato)を創設就任した論者によって違いはあるが、概ねこの時からムッソリーニ独裁開始したと見なされている。

※この「政治闘争と独裁の開始」の解説は、「ベニート・ムッソリーニ」の解説の一部です。
「政治闘争と独裁の開始」を含む「ベニート・ムッソリーニ」の記事については、「ベニート・ムッソリーニ」の概要を参照ください。

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