当たり屋グループ出現チラシの内容例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 02:43 UTC 版)
「当たり屋グループ」の記事における「当たり屋グループ出現チラシの内容例」の解説
前述の佐藤達哉による調査でも示されたようにチラシによって差異はあるものの、概ね以下のような内容が見られる。 当たり屋グループが(流布する地域)に来た。気を付けて運転すること。下記ナンバー車と接触事故を起こした場合は、その場で示談せずに直ちに警察に連絡すること 警察が到着する前に、自分の勤務先や氏名、電話番号は絶対に言わないこと 社用・自家用を問わず全車両に配布すること このコピーを車内に備えておくこと 友人、知人に知らせること 要注意ナンバー(最低でも4台、多い物では35台が表の形式や箇条書きで掲載。台数はチラシの流通年によって異なる)。「合計で34台来ている」「合計で84台来ている」との付記がなされているものもある。 このナンバーの車が前を走行している時は、急に車が止まっても当たらない車間距離を保つこと(サイドブレーキを使用するのでブレーキランプはつかない)。 ○○(地名)ナンバーの他、△△(地名)方面の車にも気を付けること。 運悪く事故を起こした場合は、警察に連絡すると同時にこの資料をチェックするだけで逃げていくケースもあるそうだ。 要注意ナンバーの地名は「品川」「大阪」「山口」など様々だが、全体的に西日本の地名のものが多い。関東地方で偏見や漠然とした嫌悪感を持たれている地域や、著名なヤクザ映画の舞台となっている地名のナンバーが列挙される傾向が見られる。ナンバーが多いとして名指しされた西日本地域では、これを「デマである」とする報道が幾度も繰り返されているが、東日本では否定的に報道されることが少なく、関東地方では広く流通した。 ナンバーの番号リストは流通過程での変化が大きい部分であり、過去の新聞報道を分析すると、1986年末に流通したものは4台、1987年から1990年春にかけては20台、1990年初夏から1994年にかけてのものは30台、1996年から1997年にかけては35台前後と、チラシの流通年代によって増加していく傾向が読み取れる。コピーや複製が繰り返されるうちに誤記されたものもある。大半は分類番号(地名の後ろの数字)が「57」など2桁だが、自動車のナンバーの分類番号は1999年(一部地域は1998年)に2桁から3桁になっており、実際には2桁時代のナンバーは廃車などによりほとんど見られなくなっている。明らかにおかしいものも多く、山口県のナンバーが「山」表記であった頃に発行されていたはずの分類番号を持つ「山口」ナンバーや、分類番号が「39」となっている実在しないナンバー、一連指定番号(ナンバーの中央にある4桁以下の数字)が「0」から始まるナンバー(1962年以降、一連指定番号が3桁以下の場合はそれ以上の桁を「0」ではなく「・」で埋めている)、普通乗用車(通常は3ナンバー)の車種が明記されているのに小型乗用車を表す5ナンバーが併記されているものもある。 当たり屋グループの合計台数について「84台」とされているが、これはチラシが広まった当初「34台」と書かれていたものが、打ち間違えにより「84台」に書き換えられたものが伝わっていると考えられる。 車種として、クラウン、ボンゴ、ブルーバードなどが記されているものもある。車種情報はチラシの流通過程で追加されたり欠落したりしており、チラシごとの違いが大きい。 当たり屋グループの手口として「ターゲットにする車を2台の車でサンドイッチ状態にし、後方からパッシングをして煽り、前方の車はサイドブレーキを使って急停止する(前の車に追突させる)」「道をゆずるフリをし、ターゲットの車が通り過ぎようとすると急発進して当てる」「公務員・女性が狙われやすい」などと紹介しているものや発行者が大企業や役所などになっているものもある。
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