廃線跡現況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 14:57 UTC 版)
以下は、2010年11月現在のもの。 大須口駅付近 - 南段原駅北側 大須口駅跡北側の旧国道2号(現・広島県道164号広島海田線)との立体交差(アンダーパス)跡は、宇品線の桁が撤去された後もしばらく掘り下げられた道路線形のまま残っていたが、ほどなく両側の橋台は撤去され、道路の掘り下げ部分も埋められ平面となった。猿猴川橋梁は、宇品線の橋桁は撤去され、上流側の旧宇品線橋梁(1945年枕崎台風で流失)の橋脚を利用した平和橋歩道橋だけ残されていたが、2002年6月17日に広島市道段原蟹屋線・平和橋に架け替えられ、それに伴い宇品線橋脚・旧平和橋ともすべて撤去された。猿猴川橋梁南詰から南段原駅北側の広島市立段原中学校付近までは、広島市道段原蟹屋線として整備されている。 南段原駅北側 - 上大河駅付近 ほとんどは未整備のまま空き地である。南段原駅跡付近の段原南第5公園は「宇品線公園」として当時の駅標など宇品線のモニュメントが設置されているが、当時の駅・線路が立地していた位置からは外れた地点に所在する。上大河駅跡付近は小公園・車道となっているがかつての駅跡であることを示すモニュメントは設置されていない。 上大河駅南側付近(国道2号線「出汐2丁目北東角」交差点) - 丹那駅付近(「広島南警察署前」交差点) 廃線跡をやや拡幅して車道として整備している。このため他の区間と比べ、かつての宇品線のルートをたどることが比較的容易な状況である。下大河駅跡地は小公園として整備され、駅跡であることを示すモニュメントが設置されている。丹那駅跡地付近(黄金山通りの北側)にも当時の線路・ポイントなどのモニュメントが設置されているが、旧駅跡・線路跡とは異なる位置にある。 丹那駅付近 - 宇品駅進入手前(広島高速道路の高架まで) レールは撤去されたが未利用のまま放置され、一部区間には近隣の住民が植えたタチアオイが咲いていた時期もあったが、その後10年近くは荒れ地となっていた。 2009年(平成21年)度、広島市南区宇品東三 - 五丁目区間の宇品線跡地の活用方策について、周辺町内会をはじめとする地域団体と、広島市南区役所など関係機関とで協議が進められ、南側を「スポーツ・交流スペース」、北側を「花と農のスペース」として活用することになった。そして2010年(平成22年)、地域ボランティアと南区との協働により、南側が「パークゴルフ場」、北側は「花壇と菜園」として整備され、2010年(平成22年)11月には、宇品パークゴルフオープン記念大会と第1回収穫祭が行われた。 2010年以降、丹那駅と下丹那駅の跡地に駅標を模した「鉄道伝説ゆかりの地」のモニュメントが設置されている。 宇品駅部分 広島高速3号線宇品出入口(および高速道路本線用地)となっている。高速道路の工事進展に伴い、宇品線の遺構は糧秣支廠レンガ倉庫も含め1999年 - 2004年5月までにすべて取り壊された。宇品インターチェンジ入口交差点南西側には糧秣支廠の壁の一部が保存され、記念碑が設置されている。 旧猿猴川橋梁跡に架かる平和橋(2009年) 南段原駅跡(2007年) 南段原駅跡南にある段原南第五公園のモニュメント(2009年8月) 南段原駅南側の線路跡(2007年) 下大河駅跡に出来たポッポ広場(2012年8月) 丹那駅跡近辺に出来たモニュメント(2012年8月) 丹那駅南側の線路跡(2009年) 丹那駅跡の「鉄道伝説ゆかりの地」モニュメント(2014年8月) 下丹那駅跡の「鉄道伝説ゆかりの地」モニュメント(2014年6月) 糧秣支廠倉庫モニュメント(2009年)
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