バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 | Das wohltemperierte Clavier, 2 teil, 24 Praludien und Fugen BWV 870-893 | 作曲年: 1738-42年 出版年: 1801年 初版出版地/出版社: Simrock, Hoffmeister & Kühnel, Nägeli |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 第1番 ハ長調 C Dur BWV870 | 2分20秒 | |
2 | 第2番 ハ短調 c Moll BWV871 | 1分30秒 | |
3 | 第3番 嬰ハ長調 Cis Dur BWV872 | 1分50秒 | |
4 | 第4番 嬰ハ短調 cis Moll BWV873 | 3分00秒 | |
5 | 第5番 ニ長調 D Dur BWV874 | 2分20秒 | |
6 | 第6番 ニ短調 d Moll BWV875 | 1分40秒 | |
7 | 第7番 変ホ長調 Es Dur BWV876 | 2分10秒 | |
8 | 第8番 嬰ニ短調 dis Moll BWV877 | 2分00秒 | |
9 | 第9番 ホ長調 E Dur BWV878 | 2分00秒 | |
10 | 第10番 ホ短調 e Moll BWV879 | 1分50秒 | |
11 | 第11番 ヘ長調 F Dur BWV880 | 3分40秒 | |
12 | 第12番 ヘ短調 f Moll BWV881 | 2分00秒 | |
13 | 第13番 嬰ヘ長調 Fis Dur BWV882 | 3分00秒 | |
14 | 第14番 嬰ヘ短調 fis Moll BWV883 | 2分20秒 | |
15 | 第15番 ト長調 G Dur BWV884 | 1分20秒 | |
16 | 第16番 ト短調 g Moll BWV885 | 2分40秒 | |
17 | 第17番 変イ長調 As Dur BWV886 | 3分20秒 | |
18 | 第18番 嬰ト短調 gis Moll BWV887 | 2分10秒 | |
19 | 第19番 イ長調 A Dur BWV888 | 1分40秒 | |
20 | 第20番 イ短調 a Moll BWV889 | 2分20秒 | |
21 | 第21番 変ロ長調 B Dur BWV890 | 2分10秒 | |
22 | 第22番 変ロ短調 b Moll BWV891 | 2分50秒 | |
23 | 第23番 ロ長調 H Dur BWV892 | 2分10秒 | |
24 | 第24番 ロ短調 h Moll BWV893 | 2分10秒 |
作品解説
「うまく調律されたクラヴィーア第II巻、すべての全音と半音を用いて作られたプレリュードとフーガよりなる。ポーランド国王兼ザクセン選帝侯の宮廷作曲家にして楽長、ならびにライプツィヒの合唱音楽隊監督、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲」
この言葉は、1744年に筆写されたアルトニコル稿の表紙に書かれている。自筆浄書は1742年頃に作成された。大判の紙の表にプレリュード、裏にフーガを記し、譜めくりをしなくてもよいルーズリーフの体裁をとる。この自筆譜は現在、ロンドン大英博物館にある。
曲集の成立に具体的な契機は証明できないが、《クラヴィーア練習曲集》を4巻まで出版した時期でもあり、出版の機会を窺がっていたことは考えられなくはない。が、おそらく第I巻以降に書き溜めたものにいわば「家」を与えて、個別の作品の散逸を防ごうとした。そもそもバッハは、自分の作品を使い捨てにせず、改良を加え続けてより完璧にする性質であり、ライプツィヒ時代の後半には特に頻繁にこうした改訂や集成が行われている。《平均律》第II巻には、新作よりも過去のさまざまな曲を取り入れたものが多く、24の調をそろえるためには移調して加えられた作品もあるが、浄書後も大胆な修正が加えられており、この曲集がバッハにとって単なる寄せ集めではなかったことがわかる。教程としても重んじられ、第II巻はバッハの弟子たちがみなそれぞれ自分の筆写譜を所有していたという。
20年前の第I巻に比べて多様性がさらに強まるのは、作曲期間の長さゆえであろう。その中にはバロックの様式を脱却し前古典派へと向かう傾向も見て取れる。また、短三和音で終止する曲が第I巻に比べて増えているのは、時代とともに短調が自立したこと、そして短三和音が綺麗に響く調律がいっそう普及したことの証しである。
※《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》もご覧下さい。
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