巣守巻関係の記述
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「国文研本源氏物語系図」の記事における「巣守巻関係の記述」の解説
蛍兵部卿宮の子である源三位とその子頭中将・巣守三位・巣守中君の兄弟姉妹の記述に関しては、巣守関係の記述のある文献として従来から知られていた正嘉本古系図などとほぼ同様の記述が存在するものの、「源三位の最初の妻であり巣守姉妹の母とその死後に源三位の後妻となった姉妹らの系譜」、「源三位の後妻の元の夫らの系譜」、「巣守三位の乳母とその兄弟姉妹らの系譜」という三つのこれまで全く知られていなかった人物らについての詳細な記述が見られる。巣守関係の記述を持つ古系図は現在およそ10本程度発見されているものの、この3つの系譜の記述を持つ古系図は本「国文研本源氏物語古系図」以外では『鶴見大学本古系図』のみである。 但し巣守三位らの父である源三位と梅枝巻において蛍兵部卿宮の息子として登場する侍従については巣守関係の記述を持つ源氏物語古系図諸本の間でも 一人の人物とする伝清水谷実秋筆本古系図、源氏物語巨細(天理図書館蔵本)、源氏系図小鏡(稲賀敬二旧蔵本)、鶴見大学本古系図など 兄弟の関係にある別々の人物としている正嘉本古系図、専修大学本古系図(伝藤原家隆筆本)など と大きく二つの系統に分かれる中で、本「国文研本古系図」では一人の人物であるとしている。 また夕霧の子供として「母すもりの三位」と記された子供が記されている。夕霧と巣守三位が子供をもうけたというのは巣守関係の記述を持つ古系図の中でも他に見られない記述であり、「夕霧と巣守三位が子供をもうけた」というような記述を持った巣守の巻を想定するよりも薫の子供として記載するべき記述を薫の兄の夕霧のところに記述してしまったという単なる誤記であろうと考えられている。
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巣守巻関係の記述
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「鶴見大学本源氏物語系図」の記事における「巣守巻関係の記述」の解説
蛍兵部卿宮の子である源三位とその子頭中将・巣守三位・巣守中君の兄弟姉妹の記述に関しては、巣守関係の記述のある文献として従来から知られていた正嘉本古系図などとほぼ同様の記述が存在するものの、「源三位の最初の妻であり巣守姉妹の母とその死後に源三位の後妻となった姉妹らの系譜」、「源三位の後妻の元の夫らの系譜」、「巣守三位の乳母とその兄弟姉妹らの系譜」という三つのこれまで全く知られていなかった人物らについての詳細な記述が見られる。巣守関係の記述を持つ古系図は現在およそ10本程度発見されているものの、この3つの系譜の記述を持つ古系図は本「鶴見大学本源氏物語古系図」以外では21世紀になって発見された新出資料である『国文研本古系図』のみである。 また源三位の母親について、前斎院とする他に例を見ない記述も持っている。
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巣守巻関係の記述
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「専修大学本源氏物語系図」の記事における「巣守巻関係の記述」の解説
本古系図は、巣守巻関係の記述を含むが、同様の巣守巻関係の記述を含む古系図との内容の大きな異同を表にすると以下のようになる。これによると巣守巻関係の記述を含む古系図の中では正嘉本と最も近いものであることを示すと考えられる。 名称系譜部分に収録されている範囲源三位と侍従の関係源三位への「以下四人流布本無」の注記こくぶんけんほん国文研本古系図 巣守三位の母の系譜などを含む 同一人物 無し せんしゅうだいがくほん専修大学本古系図 巣守三位とその兄弟姉妹のみ 兄弟(侍従が兄) 有り しょうかほん正嘉本古系図 巣守三位とその兄弟姉妹のみ 兄弟(侍従が兄) 有り げんじものがたりきょさい源氏物語巨細 巣守三位とその兄弟姉妹のみ 同一人物 無し つるみだいがくほん鶴見大学本古系図 巣守三位の母の系譜などを含む 兄弟(源三位が兄) 無し さねあきほん実秋本古系図 巣守三位のみ 同一人物 無し げんじけいづこかがみ系図小鏡 巣守三位とその兄弟姉妹のみ 同一人物 無し この他に伝藤原為家筆大島雅太郎旧蔵本や早稲田大学図書館九曜文庫蔵本(江戸時代初期書写・折本1帖)にも巣守関連の記述があるとされているが詳細は不明である。 この他系譜部分には巣守に関連する記述は含まれていないものの、系譜以外の部分で巣守に触れている以下のような古系図が存在する。 系図末尾の雑載部分の歌の作者を男女別に挙げた部分で「「桜人」、「狭筵」、「巣守」については歌を入れない」との注記を持つ『源氏古系図』(宮内庁書陵部蔵) 巻末に「およそ源氏の物語は天台の六十巻をへうして作るゆへに六十てうなりしを、いかなるにかすもりの巻なといふをのけられたり。それより今の世には五十四てうなり。」との記述を持つ『源氏系図』(岩瀬文庫蔵) 「ともにおこなひ給へり、すもりの三位これなれや、みめいつくしくひわたえにひき給へる人とかや」との記述を持つ『源氏抄』(中村俊定教授旧蔵、現早稲田大学図書館蔵) 後付けに含まれる巻名目録の夢浮橋の後に「のりのし」、「すもり」、「さくら人」、「ひわりこ」といった巻名をあげ、「これらはつねになし」と付記している。(「為氏本」)
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