寄席で用いられる道具・用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 23:34 UTC 版)
高座(板):寄席の舞台の事。 定席:1年中落語が聞ける所。狭義には新宿末廣亭、上野鈴本演芸場、池袋演芸場、浅草演芸ホールの4か所。 上下(かみしも):高座の右側、左側。客席から舞台を見て右が上手(かみて)左が下手(しもて)。 めくり:出演者の名前を書いた紙の札の事。高座の下手に置かれることが多い。 トリ:主任。興行の最後に高座に上がる人。本来は、その興行の給金を分配する人のこと。 寄席文字(寄席字):めくりに書く文字の書体。紺屋栄次郎が歌舞伎の勘亭流と提灯文字を元に字体を作る。橘右近により存続し、寄席文字橘流家元を名乗る。 幟(のぼり):寄席や会場入口付近に立てられる、出演者の名前が書かれた大きな旗。 行灯(あんどん):主な出演者を知らせるため、入り口付近に掲げられた提灯。 出囃子:寄席の出演者が高座に上がる際に演奏される音楽。寄席ではお囃子さんが実際に演奏をしている。ホール落語等ではCDなどの音源が使われることも多い。 下座(お囃子):出囃子を演奏する人。噺の種類によっては、噺の途中のBGMを演奏をすることもある。 木戸口:寄席の入り口。見世物小屋や昔の芝居小屋と入場口の形態は同様であった。 木戸銭:入場料のこと。 割:一日毎の客の入りと演者の格に応じて支払われる給金。 席亭:寄席の運営者や経営者の事。(浅草演芸ホールでは「社長」。)もともと席亭とは寄席自体を指し、主人を席亭主(または席主)と呼んだものが省略された。 お茶子:(上方の寄席特有の)楽屋で芸人を世話する役目の女性。高座で座布団をひっくり返す事も。 もぎり:入り口でチケットの半券を切る人。 下足番(げそくばん):脱いだ履物の番をする人。畳敷きの客席が大半だった時代にあった役目。評判を多く聞くことから番組編成権を持つことも多かったという。 五厘:席亭と芸人の間で出演を仲介する人(ブローカー)。割のうち、5厘を天引きしたためそう呼ばれた。他に寄席の事務員または会計士の意味として呼ばれる事もあった。現在の芸人事務所の事。 金ちゃん:客の事。 つ離れ:(ひとつ、ふたつ、と数えると、ここのつ、とお、と10を超えると「つ」が付かなくなる事から)客数が一桁でなくなること。 1足(そく):百(人)をそく、と言い換えて客数が百人くらいのこと。
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