天道の信仰
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天道と名乗る宗派では、得道の儀礼を行う。古代中国から伝えられた、現世からの唯一の救済法としている。人間の他、すべての生き物がこれまで続けてきた生命の営みを輪廻転生と説く。積み重ねてきた業を断ち切り、永遠の幸せが得られる法としている。 弥勒仏のもとで各位神仏を祭壇の天壇に奉(まつ)り、三宝を伝授する儀礼を行う。教派で若干、方法を異にするが、すべての霊(たましい)を救うとして信仰されている。崇拝対象に弥勒像を建立し祭事を行う。 信者の教導を担う神仏の天然古佛の訓示は、教派の中では格段に影響力を持つ。信者に精進潔斎を促し、三厭五葷(さんえんごくん)を断つことを求めている。強制はしないが三厭(肉・鳥・魚)と五葷(ねぎ・にんにく・にら・あさつき・らっきょう)を飲食しないことを推奨している。 万教帰一と普度収円 天道では全ての宗教の根は同じとする万教帰一を説いている。儒教、道教、仏教の三教に加え、キリスト教、イスラム教を五教とし、五教の開祖を五教聖人と呼ぶ。それぞれが教えを必要とする時代に生まれ、万物の親神に導かれるまま、当時の状況に合わせて人々を教え導いたとしている。 世界の各宗教は、元は同じで理由から生まれたが、永遠なる極楽天国に至る唯一の救いの道は天道にしか存在しないと説いている。その上で天道は宗教と異なるという。山に例えれば、宗教は救済という山頂のことを説き、その頂点にあるものが現世からの解脱であり、人が目指す最高の場所と位置付ける。天道は頂点そのものであるとして、すべて真理を説く宗教の教えは同じ。どの教えも一つの根元に帰すものとしている。 1985(昭和60)年に日本天道総天壇から天道総天壇に改称。現在はインドやウガンダ、モンゴルなどの主に発展途上にある国などにおいて、現地人の自主的な布教が活発に行われている。
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