多項分布
k 種類の事象が発生する確率をそれぞれ p1,p2, … ,pk( Σ pi = 1 )としたとき,n 回の試行によりそれぞれの事象が x1,x2, … ,xk( Σ xi = n )回おきる確率は次式で表される。

![]() 図 1.多項分布の概形 |
---|
多項分布の平均 E ( xi ) ,分散 V ( xi ) は
E ( xi ) = n pi, V ( xi ) = n pi ( 1 - pi )
である。
k = 2 のときは二項分布である。
観察値を ni,期待値を mi = n pi( i = 1,2, … ,k )とし,mi,ni が十分大きいとき,変量 χ2 = Σ ( ni - mi ) 2 / mi は,近似的に自由度 k - 1 の χ2 分布に従う。
多項分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/30 20:28 UTC 版)
確率質量関数
|
|
累積分布関数
|
|
母数 | 試行回数 (整数) 各試行の確率 () |
---|---|
台 | |
確率質量関数 | |
期待値 | |
分散 | |
モーメント母関数 | |
特性関数 | where |
多項分布(たこうぶんぷ、英: multinomial distribution)は、確率論において二項分布を一般化した確率分布である。
二項分布は、n 個の独立なベルヌーイ試行の「成功」の数の確率分布であり、各試行の「成功」確率は同じである。多項分布では、各試行の結果は固定の有限個(k 個)の値をとり、それぞれの値をとる確率は p1, …, pk(すなわち、i = 1, …, k について pi ≥ 0 であり、 が成り立つ)であり、n 回の独立した試行が行われる。確率変数 Xi は n 回の試行で i という数が出る回数を示す。X = (X1, …, Xk) は n と p をパラメータとする多項分布に従う。
確率質量関数
多項分布の確率質量関数は次の通りである。
ここで、x1, …, xk は負でない整数である。
属性
期待値は次の通り。
共分散行列は次の通りである。対角線上のエントリは二項分布確率変数の分散であるから、次のようになる。
対角線以外のエントリは共分散であり、次のようになる。
ここで、i ≠ j である。
共分散は全体として負となる。なぜなら、N が固定であるとき多項ベクトルで1つが増加すると他が減少するためである。
これは、k × k の非負値定符号行列であり、行列の階数は k − 1 である。
対応する相関行列の対角線以外のエントリは以下のようになる。
この表現では標本サイズ n が出現しない点に注意されたい。
k個の要素それぞれは n と pi(i 番目の要素に対応する確率)をパラメータとする二項分布となる。
多項分布のサポートは集合 である。その要素数は である(重複組合せ)。
関連する分布
関連項目
外部リンク
多項分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/31 19:22 UTC 版)
多項係数の応用として、多項分布 は離散確率変数に関する確率分布である。
※この「多項分布」の解説は、「多項係数」の解説の一部です。
「多項分布」を含む「多項係数」の記事については、「多項係数」の概要を参照ください。
多項分布と同じ種類の言葉
- 多項分布のページへのリンク