外交上の結びつき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/29 07:30 UTC 版)
「マレーシアとベトナムの関係」の記事における「外交上の結びつき」の解説
マレーシアは、1973年1月のパリ協定調印に従い、同年3月31日にベトナム民主共和国 (北ベトナム) との間で大使レベルでの外交関係を結んだ。1975年、両国の大使の交換に合意した。その後、マレーシアはハノイに、ベトナムはクアラルンプールに大使館を、それぞれ1976年5月29日に開設した。1970年代中盤から後半においては、二国間の緊密な関係を発展させる試みは必ずしも上手くいかなかった。なぜならベトナムは、自身にとっては反共封じ込め政策の一種とも思える東南アジア平和・自由・中立地帯(英語版)の考え方を抱いてすり寄ってくるマレーシアの主張に対し、不満を抱いていたからである。1977年8月の二国間首脳会議の際、マレーシアの首相フセイン・オンはベトナムの共産主義体制について、東南亜アジア地域における植民地主義を払拭するものだとして賞賛し、戦争で荒廃したベトナム経済を再構築するための経済的・技術的支援を行うことを約束した。ベトナムがカンボジアに侵攻すると両国関係はすぐに悪化、マレーシアには1970年代後半から1980年代にかけて難民が流入し、経済問題と国家安全保障問題が発生した。両国間の結びつきは、ベトナムがカンボジアからの撤退計画を公表した1988年以降、一般化した。1990年代初めには、両国の政府首脳が数多くの外交訪問や首脳会談を実施、経済協力や発展を謳った合意が数多く結ばれた。マレーシアが1991年にホーチミン市に領事館を開設したことは、両国間の繋がりを強化するものに見えた。両国は、経済面での緊密な結束を継続して育成したため、ベトナムは1994年に、マレーシアの支援によるASEANへの加盟に関心があることを示した。ベトナムは1995年にASEANに加盟したが、マレーシアはこの加盟を温かく迎え入れた。 1990年代の二国間関係は、貿易・経済協力によって特徴づけられる一方で、他の分野における二国間協力は2000年以降のものであった。ベトナムとマレーシアは2000年、ドラッグの越境取引に対する法執行と公権力による取り締まりに関する二国間協力に合意した。2004年のサミットでは、IT、教育と外交、および一般的な協力関係の分野に関する3件の了解覚書 (MoU) に署名がなされた。2008年に両国軍が共同訓練や軍事産業での協力に参加するMoUに署名したことにより、両国の協力関係は国防の分野にまで拡大した。このMoUでは、ベトナム人漁師がマレーシア領海での違法操業や海賊行為のために侵入することを取り締まる海洋安全保障が強調された。
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